歩人倶楽部  最新情報 レポート  登山  バリエーション  ブログ  プロフィール

2004_08_21,22 立山、剱岳(北アルプス)

 

立山、剱岳(北アルプス)2004年8月21,22日 No.281 隊長、うさぎ

ページ1 ページ2 ページ3 ページ4 ページ5

目が覚めると4時を過ぎている。予定では4時のスタートを予定していたが、寝坊をしてしまったようだ。昨夜準備した食事をサブザックに詰め込んでとにかく出発する。本日は長丁場になる。剱岳往復に休憩と食事時間を入れると7時間はかかる。テントの撤収と休憩で1時間、室堂まで帰るのに、休憩を入れると4時間は必要だろう。最終便が18時だから、逆算するとあまりゆとりがない。ヘッドランプをつけて出発したのは4時半だった。剱山荘までの道は剱沢を横切る形になり、ごろついた岩の上を歩くので、暗くて歩きにくい。約40分ほどで剱山荘に到着した。何も食べずに出てきたので、剱山荘でリンゴジュースを買って飲む。剱山荘泊まりの登山者が順次出発していく。我々も間隔を開けて剱山荘を後にした。稜線の一服剱までは山腹の斜面の道になっている。徐々に傾斜が増し、先を行くグループに追いついたので、ペースをそちらに合わせて登る。一汗流した頃に一服剱についた。ガスで展望がないのが残念だ。

 


エゾシオガマ

一服剱で一服をして武蔵のコルに降りる。ガスがないとこの前に巨大な前剱が壁のように立ちはだかっているはずだが何も見えない。一息入れて登りにかかる。この区間は1時間ほどの急登りになっていて、上部は鎖場となっている。ガスもあり登りの急斜面はあまり恐怖感は感じないが、岩屑や浮き石が多いので落石が怖い。岩屑の転がる音に登山者が敏感に反応している。こぶし大の落石でも直撃すれば危険だ。ストックを使っている人がいるが、これはやめてほしい。


鎖場通過の順番待ち

前剱に乗るとガスが少し晴れて、剱沢方面や大日岳方面が見えた。足下を覗き込むと高度感が増す。剱の山頂は見えないが、山頂へ続く、のこぎり状の尾根は、見る者を威圧するほどの存在感がある。このあたりから鎖場が連続するようになる。登りと下りが別コースとなり一方通行である。


カニノタテバイ

平蔵の頭を越えると、この尾根コースのクライマックスとなるカニのタテバイが待っている。登山者の多いときは待ち時間も長くなるようだが、この日は10人ほどの列で数分の待ち時間ですんだ。下から見上げるとほとんど垂直のように見える岩壁になっている。岩に埋め込まれたボルトと鎖を使って登っていく。三点を確保しバランスを崩さなければそれほどの難はない。手袋は外した方がいいが、岩や鎖が冷たいので、すぐに手が冷えてきた。


カニノタテバイ登り


上部で合流する早月尾根

鎖場が終わると下山時のカニのヨコバイと合わさり、さらに進むと早月尾根と合流する。もうここまでくると山頂は近い。


山頂付近


最後ののぼり


山頂で

山頂には祠があり、遮るもののない展望のはずだが、ガスが遠望がきかない。ガスの晴れ間をねらって展望を楽しむ。山頂には国土地理員の三角点が運び込まれていた。8月23日に設置するらしい。今日は22日だから、設置は明日と言うことになる。次回の楽しみにしておこう。


のこぎり状の尾根

さて下山である。カニノヨコバイの分岐まではルートは一本しかないので10分ほど待った。岩場を下りこれからがカニのヨコバイだ。


カニのヨコバイへの下り


雲上の立山の峰々


剱御前

ガイドブックにも書いてあったが、下をのぞき込むと垂直の壁のようになっている。ガスがあるので恐怖感も薄れているが、両手で鎖をつかんで一歩目の踏み出しが、足場が見えないので怖い。左足から踏み出そうとするが足がかりが不安だ。右を探るとしっかりとしたバンドがある。これで3点(両手と右足)が確保されるので、体が安定し左足が踏み出せる。あとはバランスさえ崩さなければ大丈夫だそう。写真では傾斜が分からないが殆ど垂直である。工夫して写真を撮る余裕がなかった。


カニのヨコバイ

タテバイを過ぎると垂直の梯子が待っているが、梯子の上部の乗越でバランスを崩すと危険なので慎重になる。


カニのヨコバイ下の梯子


その下の鎖場

梯子の下の鎖場もかなりの傾斜だが、足がかりをしっかりと確保してバランスよく足をおろしていけば問題はないだろう。

前方に鋭いのこぎりのような尾根が見えるが、これをこちらから乗り越して向こう側に降りるようになっている。登りと下りはルートが別だ。下りは右のルートを選択する。

ページ1 ページ2 ページ3 ページ4 ページ5

 

2004_08_21,22