2011年月4日29日30日 孫太尾根、茶屋川、藤原岳(鈴鹿) |
■藤原岳(鈴鹿)2011年4月29日30日 No.602 じんじんさん、隊長、うさぎ | 4月29日の1 |4月29日の2 | 4月30日の1 | 4月30日の2 | 二日目 鳥のさえずりとともに目が覚めた。時計を見ると4時30分。テントの外が白み始める時間だ。夜明けがずいぶん早くなってきた。まずは水を汲みお湯を沸かして今日一日のお茶とコーヒーを作り,ペットボトルとポットに入れた。朝食は味噌汁とご飯とパンとハムサラダ。ゆっくりと朝食を済ませテントを撤収すると6時になっていた。さて二日目の行程だが,県境稜線を花見をしながら歩くことにした。御池岳の直下にいながら,テーブルランドは今回パスすることにした。真の谷の野営地まで進んでからトラバースルートで白船峠まで上がることにした。野営地まで来ると1張テントがあった。 ブナ林 真の谷から峠まではそれほど標高差はないが,足腰に昨日の疲労が残り,体が重く感じられた。山道脇にはカタクリの葉が目立つ程度で他に花は見られなかった。しかしこの区間の見どころはやはりブナ林だろう。色白の美人が立ち並ぶブナの美林は見ごたえがある。ぐいぐいと高度を上げ約40分で白船峠に到着し,少し休憩を入れた。頭蛇ケ平まではあと少しの登りだ。ところどころに残雪があり,バイケイソウが芽を出したところで,県境稜線はまだ初春の雰囲気が残っている。 頭蛇ケ平にザックをデポし,周辺を散策した。芽吹き前の茶褐色の樹林の林床を,緑鮮やかなバイケイソウが彩り,ところどころにフクジュソウが咲き残っていた。少し散策しピークに戻ろうとした時,しゃがみこんで動けなくなった鹿を発見。目をあけているが,全く動かないのでしんでいるのかと思ったが,じっと見ていると瞬きをした。少し近づくと逃げようとするが立ち上がれない。かわいそうなのでそっとその場を離れた。なんとかきびしい冬が乗り切れたが,病気か怪我で命が尽きようとしているらしい。これも自然の摂理だろう。 天狗岩 頭蛇ケ平に戻り天狗岩を目指す。30分ほどの行程で天狗岩に到着した。いつ来てもここはいい展望が楽しめる。昨日歩いた蛇谷,茶屋川流域の様子が一望できる。天狗岩を見上げた川原もよく見えている。もう少し季節が進めば,鮮やかな新緑に染まるがこの季節はまだ,茶褐色の世界だ。新緑の季節にもう一度来てみたいと思った。展望を楽しんでいると単独者がひとり登ってきた。時計を見るとまだ8時を過ぎたところだった。きっと日の出とともに登りはじめたのだろう。われわれも車泊を伴う遠征山行の時はこのパターンになるが,近場の鈴鹿では早朝に登ることはまずない。日は高く昇っているがそれでも,朝のすがすがしさはまだ残っていた。 賑わい 天狗岩から藤原岳避難小屋に向かう。花の柄を伸ばしたヒロハノアマナをたくさん見かけるが,朝でもあり曇り空なので花を開いた株は少ない。珍しいアズマイチゲを見つけたが,花は開いていなかった。足元の花を見ながら縦走路を歩き30分で山小屋に到着した。時計を見ると9時過ぎになっていて,朝登り始めた登山者が小屋まで登ってくる時間だ。昨日から静かな山旅が続いていたが,小屋の周辺に来ると随分にぎやかになってきた。ザックをデポし,ぐるっと周回することにした。
藤原岳には毎年,季節を問わずに何度か訪れるが,三丁を踏むのは年に一度あるかななしかだ。まずはノーマルルートで山頂に向かった。ルート脇にはヒロハノアマナやキクザキイチゲが花を開いていて,ショウジョウバカマも短い柄の先にきれいな花を咲かせていた。季節が進むと花柄が長く延び撮影しづらくなるので,これくらいの時期がいいように思う。山頂からは昨日登ってきた孫太尾根や県境稜線,西尾根,蛇谷,善右エ門谷,茶屋川が一望でき,昨日歩いたルートを目で追うのも面白い。 | 4月29日の1 |4月29日の2 | 4月30日の1 | 4月30日の2 |
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