2007年8月14-17日 黒部源流の山旅(北アルプス) |
■黒部源流の山旅(北アルプス)2007年8月14日-17日 No.419 隊長、うさぎ 3日以上の山旅は、時間のやり繰りが難しくなかなか実現しなかったが、今回はまとまった休みがとれたので、常々歩いてみたいと持っていた黒部源流の山々を巡ってみた。アプローチは概ね、岐阜、富山、長野からが考えられる。当初は縦走も考えに入れていたが、入山前と下山後のアプローチに時間がかかるので、マイカーの利点を生かせるルートを選択した。4日間ともレインウェアのお世話にならず、快適な山行ができたことがなによりであった。 | 14日 | 15日 | 16日 | 17日 | 花1 | 花2 | 今回は、懸案の黒部五郎岳と水晶に登ることと、この山域の夏終盤の花の様子が知りたかったこと、この二つを満足するコース設定となった。ならば、折立から周回すればいいことになるが、それではあまりにもスタンダードだし、アプローチも時間制限のある折立より、新穂の方が有利であることを考え、新穂高からの入山で計画を立ててみた。いわゆるベースキャンプ型の山行だ。3泊4日になるので、食料も4日×2人分になる。カメラもレンズ3本は譲れなかったので、総重量が21キロになった。幸いにもこのコースは水場が多いので、若干重量を抑えることができた。ただ、同じ道を2度通ることになるのが欠点といえる。 自宅から登山口となる新穂高温泉までは、深夜走行で3時間半の行程だ。早朝出発でもいいわけだが、やはり睡眠不足は否めない。いつものように前夜車泊のパターンとなった。13日の23時過ぎに駐車場に車を入れるとほぼ満車の状態で、駐車スペースは2、3台分しか残ってなかった。そのスペースに車を入れる。4時半起床の5時出発となった。 ワサビ平小屋から20分も歩くと小池新道の入り口となる。天に抜ける青空に出迎えられたのは久しく、この山域に入ったときはいつも天気が悪かった。ただし問題は暑さ対策で、平地に比べると気温は低いとはいえ、容赦なく照りつける日差しは避けようがない。本日の行程は双六までなので、時間的にもゆとりがある。こまめに給水し、小休止を多くとることにする。秩父沢出合いまでは傾斜がそれほどでもないので、ペースを乱さずに体力にゆとりを持たせて歩く。 秩父沢は絶好の休憩ポイントになっている。直ぐ上まで雪渓が残り、沢の水に手を入れると、手がしびれてくるほど冷たい。照りつける太陽は厳しいが、沢筋は涼気に涼気に包まれていて、しばらく休んでいると火照ったからだが徐々に冷えていった。さて問題はここからで、灌木帯が途切れるイタドリが原とシシウド原の急登をどう凌ぐか。うまい手はないので、ただひたすら照りつける太陽に焼かれながら1時間少しの登りに耐える。 シシウドガ原を過ぎると灌木帯のトラバース道に入り、鏡平らから下りてくる谷に入り直すかたちになる。ここまでくると鏡平小屋は1時間の距離になる。高度を上げるにつれて気温も下がってくるはずだが、それ以上に気温が上昇してきているようだ。何度も木陰で立ち止まり体を冷やす。足元にミヤマリンドウの紫色の小さな花が見られるようになると、ようやく鏡平小屋に到着した。標高が2300mほどあるので、随分と涼しく感じられる。小屋でかき氷とコーラを買ってひと息入れる。 ただ今制作中です しばらくお待ちください ・・・・・・ さて鏡平の池ごしに見る槍と穂高だが、やっと念願叶って水面に揺らぐ風景を見ることができた。過去に何度かこの鏡平は通過しているが、いずれも雨かガスのために見ることができなかった。 小屋前のひょうたん池に架かる橋を渡り、稜線まで標高差約300mの登りにかかる。登山道は草付きの斜面につけられているので、当然花も多い。日当たりがいいため、すでに夏の花は終わり、トリカブトなど夏の花が見られ始めていた。途中、岩からしみだす水で喉を潤し、稜線の弓折分岐に立つ。直ぐそこが弓折岳2588mだが、今回はパス。木製のベンチがり休憩地として利用されている。わらわれもザックを下ろしひと息入れることにする。
さてここまで来ると目的地の双六小屋は近い。稜線歩きには多少のアップダウンがつきもので、小屋までは約1時間の距離だ。大部分はハイマツ帯の中を歩くコースだが、雪田周辺の草地にはシナノキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンボウフウ、ハクサンイチゲなどがみだれ咲いていた。
稜線を進んで行くと左手には双六岳が徐々に大きく見えてくる。この風景は何度か見ているが、ここまでくるとやっとアルプスの実感が湧いてくる。谷の向こうに小屋が見え出すと目的地は近い。
夏山の終盤の盆休みとあって、テントの数も半端ではなかった。きっと小屋の方も大にぎわいだったに違いない。野営場は小屋から池までの緩やかな斜面に設けられている。よく整地されているのはいいが、なるべく傾斜の少ないところを選びたい。テント生活で大切なのが水の確保だが、ここの野営場は流水が利用できるのでありがたい。上部の雪渓から水を引いているようなので冷たくておいしい水だ。稜線の野営場であれば、雨水を購入することになる。小屋で受付を済ませテントを設営する。 テントに入りしばらく横になって疲れを取る。本日は無理のない行程だと思うが、暑さと重さで疲労感も大きかったようだ。まともに食事もしていなかったので、とりあえずは焼きそばをつくって腹ごしらえする。 時間があるので樅沢岳まで登ろうかと思ったが、ガスで展望がないために野営場周辺の花見に切り替える。小屋周辺は登山者で大にぎわい。診療所のあるようで、学生さんが常駐しているようだ。治療はできないようだが、相談はできるとのこと。 テントに戻り食事の準備をする。今回は4日2人分の食材として、 食事が終わり横になるが、隣のテントがうるさい。早く休むのが山の常識だ。 | 14日 | 15日 | 16日 | 17日 | 花1 | 花2 |
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2007年8月18日 Copyright (C) 2007 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |