2022年7月28日〜8月1日 No.1456

剱岳チンネ左稜線の登攀 剱岳〜三の窓

北方稜線

帰路で使うことの多い北方稜線だが、今回はアプローチに使った。ここからがバリエーションルートで登山者と行き交うことが少ない。山頂から降り始めると一人の単独男性が声をかけてきた。長次郎谷の左俣を登ってきたらしい。雪渓の状況を尋ねると、ぼろぼろだったとのこと。この先、三の窓までは誰にも出会わなかった

長次郎の頭

この区間、池の谷乗越までは、長次郎の頭の登りが一つ目の核心だろう。フィックスロープが2カ所設置されていて、今回は長次郎側を登った。しっかりとしたフィックスだったが、荷物が重かったのでロープを出した。もちろん出さなくても登れる。
長次郎の頭付近 正面は長次郎右俣と八ツ峰
長次郎の頭への登り
頭から池の谷乗越を下る
池の谷乗越

池の谷乗越

池の谷の頭から乗越への下りは急傾斜だが、ホールドやスタンスがしっかりとしているので比較的歩きやすい。以前は、古いフィックスロープがあったが今はもうない。

池の谷ガリー

さてここから、三の窓までがいやな区間だ。池の谷ガリー、何度か上り下りしているが、その都度、もう歩きたくないと思わせる区間だ。落石しないように慎重を期すが、落石が起きてしまう。4人が離れずに下ったが、もっとも心配なのは、クライマーが八ツ峰やチンネの頭から懸垂しているときで、なからず落石を伴う。自らの落石も気になるが、常に上を見ながら下った。
雷鳥が子供を連れていた
どこまで続くのこのガリー
小窓の王
池の谷ガリー 何度も通りたくない

三の窓

予定通り休憩込み7時間で三の窓の到着した。やれやれだ。テントをはって登攀準備を進めた。他にテントはなかった。この時点で天気は良好だったのだが。水は雪渓の末端で採れそうだ。


三の窓ビバーク
三の窓雪渓