2021年7月14日 No.1369

大雪山 黒岳  Page3

大雪山 黒岳1984m

登山道は草付斜面の登りだったが、山頂に出ると環境が一変し、砂礫地になった。当然生育する植物もガラッと変わった。まず目についたのがエゾツツジだ。これは中部山岳にはないので珍しい。しかも色が鮮やかで、背が低い特徴がある。コマクサはあると聞いていたので、少し探すとすぐに見つかった。全体的に花の色が濃いような気がするが。
山頂に咲くエゾツツジ
メアカンキンバイ
ピンクが鮮やかなエゾツツジ
エゾイワツメクサ ナデシコ科 ハコベ属

イワブクロ

この花も中部山岳になく、北海道・東北の山に生育するようだ。花の形や付き方を見るとゴマノハグサ科の特徴だ。花は大きいたが茎の背が低い。火山性の砂礫地が好きなようで、エゾツツジと一緒に咲いていた。

エゾツツジ

このツツジも中部山岳にはなく、本州北部(早池峰山・岩手山・秋田駒ヶ岳)と北海道の高山に分布する。ツツジ科の木は多様な環境に適応できる能力があるようで、乾燥や低温に耐え高山の砂礫地を彩っている。森林限界を越えて育つ木は少ない。
イワブクロ ゴマノハグサ科
ナガバツガザクラ ツツジ科
エゾツツジ
コマクサ
エゾツツジ ツツジ科 

下山

ロープウェイの最終便があるので少しゆとりを持って下山した。聞き覚えのある鳴き声だったので、ひょっとしてルリビタキ、と思いながら下っていくと姿を捉えることができた。夏は暑いので亜高山域に移動したものと思われるが、北海道で見るとは思わなかった。先日、八ヶ岳でもみかけたので、広く分布しているらしい。環境に適応できる力があるということだろう。茶色の鳥が止まったので撮影した。後で調べてみるとカヤクグリだった。この鳥も夏、亜高山域で見かける鳥だ。
コマクサ
ガスが出てきたので帰ろう
ルリビタキ
クモマユキノシタ
ルリビタキ
エゾイチゲ キンポウゲ科 イチリンソウの仲間
カヤクグリでしょう
ゴンドラで楽ちん下山
オオタカネバラ バラ科バラ属の落葉低木

下山

半日で楽しめる山があるのは嬉しい。初日はアプローチを含め一日をフルに活用できた。本格的に高山植物が楽しめた。ロープウェイの営業時間を気にしながら、17時には駐車場に戻ることができた。宿は旭川市内のホテルにとってある。食事は街に出た。ジンギスカン、焼鳥が名物らしいが、道すがら教えてもらった焼き肉の人気店は待ち時間がながくあきらめ、普通の居酒屋に入った。