2020年10月14日15日 No.1304

釈迦ヶ岳(大峰)  Page2


役行者につかえた前鬼の宿坊があるので、前鬼から釈迦ヶ岳までの区間には靡が多い。太古の辻直下の沢から分岐路があり千手岳に登れるようだが、立ち寄る時間がなかなか生み出せない。今回もそうだった。大日岳が見え隠れするようになると、林床がミヤコササとなり、オオイタヤメイゲツ、シロヤシオ、ブナなどの広葉落葉樹林が目立つ。丁度、紅葉が見頃だった。
千手岳 35番靡
大日岳
オオイタヤメイゲツの黄葉

太古の辻

二ツ岩で30分も遊んでいたので太古の辻まで3時間を要した。ここは大峰奥駈の縦走路でいよいよ本道に合流した。標高は145mで広葉が見頃だ。特に目を引いたのはシロヤシオで燃えるような紅葉だった。個体差はあるが、色づきがいい株が多かった。シロヤシオは枯れてしまい葉が茶色になることが多いが、この標高、この地域の生育環境がシロヤシオに合致しているからだろうか。


しかし「太古の辻」というメーミングが気に入っている。由来は知らないが、前鬼が宿坊をかまえ1300年だから、誇張しているわけではないだろう。我々の登山人生など長くてもせいぜい3,40年だから、1300年は途方もない年月だ。一体どれくらい多くの修験者がここを通ったのだろうか。この季節にここを訪れた人は、きっと、このロケーションと紅葉に心が動いたはずだ。
太古の辻付近の樹林
シロヤシオ紅葉
シロヤシオと大日岳
奥駈道の紅葉
チラチラと釈迦が見え始めた

深仙ノ宿

ここは39番靡で、お堂の避難小屋がある。水場は香精水。水と小広場があるのでテント適地だ。時間にゆとりがなくなってきたので小休止後山頂に向かった。急な登りで厳しいが、山腹の紅葉が綺麗がきれいで、何度も立ち休みし撮影しながら登った。紅葉の主体は、オオイタヤメイゲツ、ミネカエデ、シロヤシオなど。青空を背景に被写体の紅葉した樹木がくっきりと浮かび出た。
深仙ノ宿付近から見る釈迦ヶ岳
カエデ、シロヤシオが主体の紅葉
旭登山道の古田の森