2020年10月14日15日 No.1305

釈迦ヶ岳(大峰)  Page1

【行程・登山者】

【10月22日】
前鬼林道ゲート610m8:05〜8:50小中坊9:00〜10:30二ツ岩10:55〜水場11:40〜11:50太古の辻1450m12:10〜大日岳12:20〜12:50深仙の宿12:55〜14:00釈迦ケ岳14:30〜深仙の宿15:05〜大日岳15:30〜15:35太古の辻15:45〜小中坊17:20〜前鬼林道テート17:50
最高点1799.9mSRTM+標高1450m 12.5km 山行8h 休憩1h50m *撮影時間含む
【登山者】ゆうさん、とっちゃん、うさぎ、隊長
【撮影機材】OLYMPUS E-M1Ⅲ M.ZUIKO 12-100mm

【概要】

山の紅葉は足早に過ぎ去ってしまう。山が赤や黄色に彩られ最も輝く季節だが、標高、天候、その年の気候などの諸要素が複雑に関係し、ややもすると適期を逃してしまうことがある。先週の白山の紅葉の見頃が1800m付近だったので、緯度と気候の関係で大峰は今週と判断した。大峰の釈迦ヶ岳は旭からのルートは比較的容易だが、前鬼からだと登りごたえがある。しかし、こちらの方が釈迦を見ながら奥駈縦走路をアプローチできる点で評価は高い。今回は好天と紅葉に恵まれいい登山ができた。
YouTube動画 → https://youtu.be/bt9t5tMHXB8

前鬼林道

事前の通行状況を確認したが、落石が多いので注意を要する。前日が雨だったので、細かな落石があった。一カ所、車を降りて落石を除去した。こことは限らないが、無理に進んでパンクした苦い経験がある。水たまりの轍がないので、今日は、どうやら誰も入っていないようだ。この林道の楽しみは、不動七重の滝見物だ。車道からよく見える。この日は水量があり見応えがあった。前鬼山中最大の滝で日本の滝百選にも選ばれている。ゲートに到着すると駐車車両はなかった。
ゲートから小仲坊までは歩いて約40分だが、山や谷の景観、そしてこの日は、センブリ、ノコンギク、アケボノソウ、アサマリンドウなど秋の花が出迎えてくれた。
不動七滝
センブリ
センブリ
ノコンギク
アカソ

前鬼

前鬼は、役行者に従えたとされる夫婦の鬼の夫。5人の子を五鬼とと呼ばれ、明治の半ばまで彼らの子孫による五つの宿坊があり、「奥駈道」を行く修行者たちを支えてきたそうだ。今は61代目当主である五鬼助義之さんが「小仲坊(おなかぼう)」を守っている。この日は宿泊客はいないようで誰もいなかった。


さて、修験の場を「靡」(なびき)というが、前鬼集落跡には行者道があり、ここが29番靡。集落跡は建物の石積みが残りふんいきがある。杉の木は巨木が多い。さてここからが登山道だ。
アケボノソウ
前鬼山由来
小仲坊
前鬼集落跡
トチの巨木が目立つ

階段道 853段

奥崖の道が世界遺産となり登山道が整備され木製の階段道が設置されたが、それ以前は難路だったようだ。どこまでの続く階段に辟易させられるが、もし階段がなかったらもっと大変だった思う。それは、下山の時になおさら思う。

二ツ岩 靡

涸れ沢をつめ急な階段道を上っていくと尾根に乗る。すると右手に(二ツ岩)両童子岩が見えてくる。ここは34番靡。不動明王が従えた「矜羯羅童子(こんがらどうじ)」「制多迦童子(せいたかどうじ)」だそうだ。
二ツ岩
二ツ岩からの展望
五百羅漢が見える
青空があるので絵になる
五百羅漢と孔雀岳

地質

谷を渡ると全体的に白ぽい岩石であることに気づく。珪長質深成岩で、有色鉱物が少なく、白っぽい石英、長石の含有量が多い花崗岩だ。大峰酸性岩ともいわれる。東の尾鷲から熊野一帯は熊野酸性岩で、っしゅたいは花崗斑岩だ。いずれもマグマが地下深くで固結し隆起したものだ。

五百羅漢はこの岩石が露出したもので、岩が白っぽく、三福の緑色によく映える。