2020年9月14日〜16日 No.1300

北鎌尾根(北アルプス)  Page3

天狗の腰掛

コルからは一つひとつピークを越えていく。最初のピークがP8 で、樹林を出て展望が開けてくる。このあたりからが岩稜歩きの醍醐味だ。P9が天狗の腰掛けで、野営地にも適している。疲労がピークに達していて、誘惑に負けそうになったが、ここでビバークすると明日の下山が叶わなくなる。気合いを入れなおし独標に入った。
独標
大天井方面
千丈沢と硫黄尾根

独標

ロープは40mm持っているし、プロテクションもあるので直登したいが時間が無い。一般的なルートでトラバースし、ギャップの手前で主稜に上がった。この間核心は三カ所あるが、難しくはない。ただし、ミスをすると滑落につながる。時計を見ると16時30分を過ぎていた。明日の行程を考えると少しでも進めておきたいが、撮影の出来る敵地があったかどうか、記憶が定かでない。
今回フィックスがあった
天狗の腰掛け付近から独標、トラバースラインを頭に描く

ギャップの登り
独標への登り
P11付近
北鎌沢右俣
大天井岳と常念岳

ビバーク

残り30分はあるので、思い切って進むことにした。P11付近でなんとかテントが設営できる場所があったのでテントを張った。風が出ており、テントを飛ばされないように注意した。設営後直ぐに日没し、休む間もなく撮影を始めた。
ビバークP11
ビバーク地P11付近から見る槍

星景の撮影

撮影のゴールデンタイムは日没後わずかな時間だ。ミニ三脚にカメラをセットし撮影開始。撮影機材は今回、OLYMPUS E-M5ⅢとLumix VARIO 12-60mm。軽量化のために標準ズームとした。槍を背景に撮影開始。

この時期は木星と土星が明るいので目印になる。槍ヶ岳の上に丁度さそり座が位置していた。風もあり、気温が下がってきたので、長くは撮影が出来なかった。疲れていてあまり食欲はなかったが、ラーメンに餅をいれてエネルギーを充填した。
左から前穂、北補、槍の順
少し青みが残るくらいがいいのかな
南の空 射手座と 蠍座
北の夜空