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■北岳(南アルプス)
〜雨の中、バットレス第4尾根を登攀

レポート No.979
日時:2016年7月16日17日18日
参加者:しんくん、つじさん、たばたさん、おおやさん、隊長、うさぎ

7月16日 芦安第8駐車場(8:20)〜広河原(9:40)〜登山口(9:50)〜二俣分岐(10:15)〜白根御池小屋テント泊(13:10)
7月17日 白根御池小屋(4:00)〜二俣(4:30)〜C沢D沢中間尾根(6:00)〜第5尾根取付(6:40)〜登攀開始(6:50)〜横断バンド(9:00)〜下部リッジ1P目(9:30)〜第4尾根主稜1P目(11:30)〜マッチ箱(15:20)〜懸垂(15:40)〜城塞ハング(15:20)〜終了点(16:00)〜一般登山道(17:20)〜北岳山頂(17:30)〜北岳肩の小屋(18:08)
7月18日 北岳肩の小屋(6:40)〜北岳山頂(7:15)〜大樺沢分岐(8:00)〜八本歯のコル(8:50)〜(1045)白根御池小屋(12:30)〜広河原(14:15)〜芦安(15:30)〜温泉〜諏訪湖SA(17:30)〜春日井〜鈴鹿

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上部フランケの1ピッチ目 W 30m  小テラスに降り立った。左の方は前回登ったDガリー奥壁だがガスでよく見えない。ここからは凹角のクラックに沿っチャートのスラブを登る。スリッパが心配されたが、濡れたチャートはまずまずのフリクションが得られた。先を急ぎたいので、フォローはほぼ同時登攀が続いている。つるべで登るのとほぼ同じスピードで登っている。いや、それ以上に早いので、ビレイポイントではいつも待ち時間が発生する。

       

上部フランケ2ピッチ目  V+ 30m 晴れていればロケーションの素晴らし登攀を満喫できそうなピッチだが、ガスで司会は数mほど。枯れ木のテラスでピッチを切る。

    

枯れ木のテラス トラバース  ここが崩壊地点だ。壁は濡れているが、傾斜が緩いので、特に問題はない。カトリーヌさんから、アブミなしでもOKか、と質問あり。濡れた城塞ハングの突破に、我々が持っているアブミを使う予定だったが、間に1パーティー入ったので、待ち時間がもったいなくなったようだ。スリングで大丈夫だと答える。

      

 

        
右側が崩壊地点


トラバース

城塞ハング 最終ピッチ 前回もここは雨だったが、また今回も同じ条件になった。T山岳会のリードが苦労している。A0で登ろうとしているが、かえって難しくしている。人工登攀こそ慣れないと余計な力を使ってしまう。30分くらい待たされ、また体が冷えてきた。

      

トップアウト  さて、我々の登攀になった。Tjさんが持参したアブミを核心部にセット、全員がスムーズに登攀を終え、終了点で握手。後続の晋君たちはまだマッチ箱にいるようだ。5ピッチ遅れている。スムーズに登ってきも2時間遅れている。今が16時なので城塞ハング通過が18時。なんとか暗くなる前に通過できそうだ。体も濡れているし、疲れているので、今夜は「肩の小屋」で泊まること伝え、先に出発することにした。

     

    

草付きの花 さて、暗くなるまでには少し時間があるので、花の撮影を楽しみながら山頂に出ることにした。小屋の人の話によると、今年は雪でけが早く、それに伴って花を咲き始めが早かったようだ。シーズンが始まったばかりなのに、ほとんどの花が出そろっていた。

    
タカネヤハズハハコ        オンタデ

    
ハクサンフウロ フウロソウ科     グンナイフウロ フウロソウ科

    
ヨツバシオガマ ゴマノハグサ科   ハクサンフウロ フウロソウ科

    
ウサギギク キク科        ハクサンチドリ ラン科

    
ミヤマコゴメグサ ゴマノハグサ科    ミネウスユキソウ キク科

    
ハクサンイチゲ キンポウゲ科

    
シコタンソウ ユキノシタ科   ミヤママンネングサ ベンケイソウ科

    
イブキジャコウソウ       チシマギキョウ

    
ミヤマクワガタ オオバコ科     タカネヤハズハハコ キク科

    
ハハコヨモギ キク科        イワベンケイ ベンケイソウ科

    
チョウノスケソウ バラ科     ミヤンマオダマキ キンポウゲ科

北岳山頂 北岳山頂には17時30分に到着した。やれやれ、この山頂を踏むのは7回目だが、いつも思うのは、もう来ないかもしれないことだ。山頂の様子は前回来た、三年前と変わらなかった。ガスで何も見えない。登頂写真を撮り、肩の小屋へ下った。

    

肩の小屋 受付を済ませ、別棟の2階の部屋に案内された。まだ少し部屋にゆとりがあった。濡れた物を天井に釣って乾かした。そうこうしているうちに食事の準備ができたようだ。暖かい味噌汁とご飯、これだけどほっとした気分になった。今回も14時間の激闘だった。アタック中はいつもそうだが、あまり食べることもできなかった。ご飯と味噌汁をおかわりし、お腹いっぱいになった。

    

さて心配なのは後続のしんくんたちだ。2時間くらい遅れている計算になる、早ければ1時間半遅れで到着するはずだ。時計を見ながら到着を待った。けど、8時を過ぎてもまだ帰ってこない。外へ出て、真っ暗な山頂の方を見る。ヘッデンの光でわかるはず。8時を過ぎても帰ってこない。私たちは肩の小屋に泊まると伝えたが、しんくんたちは泊まるとは聞いていなかった。そのまま降りたのかもしれない。消灯の時間になってきたの、とりあえず部屋に戻ることにした。翌朝になった合流できた。どうやら9時を過ぎていたみたいで、食事もなく、カップ麺を夕食にしたようだ。


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