■錫杖岳前衛峰左方カンテ |
レポート No.757 |
28日 鈴鹿(14:20)〜槍見温泉ひがくの湯(18:30) |
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3ピッチ目 25m X+(隊長リード) さて3ピッチ目は前半の核心だ。あまりにも天気がいいし、まともに陽を受けているので暑いくらいだ。寒いと思って冬用のウエアにしのが裏目に出た。給水して小休止を入れた。離陸してピナクルに立ち、その上のフェースが核心部分で以前はピンがあったようだが今はない。アドバイスによると左のクラックに沿って進むとカムでランニングが取れるそうだ。やってみるとクラックに中間サイズのカムが2個、がっちりときまった。 クラックからフェースに移ると壁は立ってくるが、ホールドが豊富にあるので多少のランナウトにも怖さはなかった。テラスの上がって立木の横のハンガーでピッチを切った。 左方カンテ4ピッチ目 35m W(sskさんリード) ここでsskさんとリード交代。カムを受け渡す。少し歩いてから大岩を乗り越してからチムニーを直上し、凹角を登って終了点へ大木テラスの終了点へ。正面から行くと大岩は背の低いうさぎが乗り越せず、左から回り込んでOK。 チムニーはそれほど難しくはないが、カムでランニングをとるのに時間がかかっていた。適度にステミングを使いながら左のフェースで身体を上げていった。いろいろと技を使えるので面白いピッチで満足感も高かった。 左方カンテ5ピッチ目 50m X (sskさんリード)右にチムニーがあるがフェースだけで登れそうだ。御在所でいえば一壁のXクラスのルートに似ている。ただしピンが全くない。上の方にカムが効きそうなクラックがあるが、それまでに1本ピンがあると安心だが。ハーケンの打てそうなクラックはあるがどうしようか?チムニーのところにピンがあったようでハーケンは却下。10mほど上がるとハーケンがあった。それから左の方にクラックがありカムががっちりときまった。
左方カンテ6ピッチ目 40m X+(sskさんリード) 広いテラスで展望を楽しみながら小休止。垂直の岩壁越しに西穂高岳が遠望できる,クライマーののみに許された実にすばらしいロケーションだ。さていよいよ最終ピッチになった。正面はクラックのあるフェースで,右にチムニーが伸びている。出だしのフェースにホールドが乏しく離陸が難しそうだが3mくらいのところにハンガーがひとつあり,その上1mのチムニーにチョックストーンがあった。このハンガーがないと難しそうだ。念のためにアブミは持参していたがA0でいけそうだ。実質の核心部はここのようで,A0を使えばそれほど難しくはなかった。 背の低いうさぎは,このハンガーまでが届かない。幸いフェースの脇に桧の灌木がある。野生で育ったうさぎは木登りは得意中の得意。すいすい登ってハンガーをつかみクリップしたヌンチャクにロープスリングをかけて身体を上げチョックストーンをホールドすると核心終了。 フェースは中間カムサイズのクラックがあるのでカムが多用できる。フェースだけでも登れるが,チムニーを補助で使うと登りやすい。リッジに出たところで「注文の多い料理店」をリードする女性クライマーと合流した。終了点も共通だった。最後はフェースを登り終了点のあるテラスへ。
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2013-9-29Copyright (C) 2013 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |