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■コブ尾根@奧穂高岳(北アルプス)
〜晴天に恵まれ、コブ尾根を登攀しジャンダルムへ〜

レポート No.750
日時:2013年8月16日17日18日
参加者:sskさん、隊長、うさぎ

【8月16日】 鈴鹿(5:20)〜四日市(6:00)〜平湯アカンダナP(9:30)〜上高地(10:10)〜岳沢登山口(10:35)〜(13:40)岳沢小屋野営場(14:50)〜コブ沢取付(15:40)〜テント場(16:40)
【8月17日】 岳沢小屋野営場(5:10)〜コブ沢の取付(6:00)〜小ルンゼ〜コブ尾根のコル(8:05)〜コブ尾根取付(9:40)〜コブの頭(11:00)〜2回目の小懸垂ポイント(12:00)〜畳岩尾根の頭(0:50)〜ジャンダルム取付(13:10)〜ジャンダルム(13:30)〜天狗のコル(14:50)〜岳沢小屋野営場(16:45)
【8月18日】 岳沢小屋野営場(5:20)〜(7:40)上高地(8:30)〜(9:00)平湯(9:30)〜ライフページ桑名〜四日市〜鈴鹿(15:10)

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コブ尾根のコル  8:05 草付きの斜面を詰めて行くとコブ尾根の稜線に出た。出たところはちょうどコルで、テントが1,2張り設営できそうな平地があった。展望もよく、奧穂高岳の南側の岩壁や南陵が一望できた。ただし、コルの東側はすっぱりと切れ落ちていて、周辺の草が高度感を和らげているが、一歩でも踏み外すと谷底まで落ちていってしまうというロケーションだった。テント場から約3時間の所にコルがあり、一泊二日でコブ尾をやるなら、ここでビバークすると上高地の最終バスに間に合う時間で下山出来ると思うが、どうだろうか。


コバイケイソウの花畑

   
畳岩尾根            岳沢を振り刈る

   
左:南陵の草付き斜面   右:コブ尾根のコル、テント1,2張り可、正し当面は絶壁


一番奥の尾根が南陵のトリコニー


奧穂高岳南東面

コブ尾根、頭まで 11:00 さてここから本格的な岩尾根の登攀が始まる。踏み後もしっかりとしていて、気になったハイマツ帯を縫うようにして、基本的には尾根通しでコブの頭へと続いていた。地形は複雑そうに見えるが、リッジを通しで登っていった。多少のアップダウンはあるが。それほど困難もなく、岩尾根登攀の醍醐味を味わいながら、展望を楽しみながらじっくりと歩きたかったところだ。


コブの頭と奧がジャンダルム

     
コブ尾根前半の登攀        コブの頭を見上げる

コブの頭の取付 行く先にはコブの頭の顕著なピークがはっきりと確認できる。近づくにつれ徐々に、独立峰のように迫力を増してきた。気になるのはやはり取り付きの場所だ。この位置からでは確認できないし、実際に見る頭の岩峰と、ネットや文献情報となかなか一致させることができなかった。登路は必ず弱点をついているはずだ。かすかな踏み跡はルンゼに消えたりしていて、あまり頼りにはならなかった。自然にいけば基部を右から回り込み、東側の肩に出るようだ。実際に歩いてみるとやはりそうなった。一旦、肩に乗って、眼前に迫った岩峰を見ながら小休止を入れた。思い込んで闇雲に取り付いても駄目だ。支点を探すが見つからない。じっくりと観察していると、やはり、ルンゼをそのまま詰めるのが自然の流れで、実際に詰めてみると、やはりしっかりとしたテラスがあって、支点が見つかった。

   
畳岩尾根        コブの頭の基部


ルンゼの源頭がコブの頭の基部

コブの頭の登攀  開始点はここで間違いないだろう。経験を積みたいsskさんに、リードを任せた。sskさんは本ちゃん初リードで、きっと強烈に印象に残ったことだろう。全3ピッチだそうだが、核心は出だしから数mのところで、ハーケンが2枚連続して打ってあった。

    
sskさん、アルパイン初リード、コブの頭の1ピッチ目

核心を過ぎるとバンドがあり、岩壁を東側に回り込んでいく。なかなか、「ビレイ解除」の声がかからなかったので、どうしたのだろうかと思った。sskさん、ロープを伸ばしすぎたようで一本がスタックし、後の処理に手間取っていたようだった。2ピッチの所を1ピッチでいったようだ。ロープの流れ具合など実際にやってみないと身につかないので、この経験が自分の財産となって備蓄していくと思う。

2ピッチ目は東面を直上するとコブの頭に出た。ロープの流れを考えると3ピッチでやった方がいいだろう。大きな目標の一つがコブの頭の登攀だったので、無事に登攀でき少し緊張感がほぐれた。コブの頭は広くはないが、腰を下ろしてゆっくり休めるだけのスペースはあった。時計を見ると11時になっていた。お腹も空いてきたので軽く食事をとって、これからの行程に備えることにした。

    
1ピッチ目、うさぎの登攀     2ピッチ目、うさぎの登攀

    
2ピッチ目フォロー       最終ピッチ


畳岩尾根の頭とジャンダルム、ロバの耳

     
コブ尾根の頭にて


コブ尾根の頭


コブ尾根の頭で休憩、向こうは畳岩尾根


奧から順に、西穂、間岳、天狗の頭、畳岩尾根

コブからの懸垂 さて次は、頭から降りるには懸垂が必要になる。岩にスリンクが巻かれている。最上段からやるか一段から下からやるか 迷ったかが、距離はわかっていたので、安全策をとって最上段からの懸垂することにした。テラスが途中に2段ほどあり、単純な懸垂ではなかったが、25mロープいっぱいでコルに降り立った。クラックなどがあるのでロープ回収が不安だったが、うまく回収できた。比較的新しい残置のロープが垂れていたが、フィックスしたものではないようだ。回収時にスタックしたのでろうか。

    
頭からの懸垂準備


懸垂25m


懸垂、うさぎ、右のロープは未回収か?


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