2007年8月4日5日 白馬三山(北アルプス) |
■白馬三山(北アルプス)2007年8月4日5日 No.418 隊長 | ページ1 | ページ2 | ページ3 | 花1 | 花2 | 花3 | さてこの分岐から鑓温泉までは2時間ほどの行程だ。カール状の地形は大出原(おおでっぱら)といわれ、花の宝庫である。雪解けのあとに咲くチングルマが花盛りで、あちらこちらの見事が群生を作っている。ハクサンコザクラも花を開いたところで、水気の多い土壌を好むようだ。何度も立ち止まりファインダーを覗く。青空を背景に、鑓ガ岳の白い山肌が際立っている。花を前景に何度でも撮りたくなった。鑓温泉の硫黄臭が下の方から風にのって上がってくる。
大出原を過ぎると鑓温泉までは、岩場の急降下が始まる。しっかりと鎖がつけられているが、滑りやすい岩には要注意だ。慎重に鑓温泉まで降りる。斜面にはニッコウキスゲが咲き乱れていた。 何度も立ち止まり撮影に興じていたので思ったよりも時間を使ってしまった。11時過ぎに鑓温泉に到着した。のんびりと湯に漬っていたいが、今回は見送ることにする。 さてここからは4時間の長丁場になる。谷や尾根の横切るコースなのでアップダウンは避けられない。小谷には雪渓があり、2、3回の横断がある。起伏の少ないトラバース道がしばらく続いた後、杓子沢の大きな雪渓を通過する。落石が多いようなので、それを避けるベンガラでラインが引かれている。雪渓を吹き上がってくる風が冷やりとして、なんとも心地よい。ザックを下ろし一息入れる。雪渓を過ぎると標高差50mほどの上り返しがある。歩き始めて7時間が過ぎ、足腰に疲れた蓄積しているし、気温も上がってきているので辛い登りだ。 これを過ぎると正面に双子尾根が立ちはだかっている。これを大きく巻かなければならないが、起伏のそれほどなくなってきているので歩きやすい。何本もの枝沢をここぎるが、どこの沢も水が豊富なのがありがたい。 双子尾根を乗り越すところが「小日向のコル」といわれるところだ。尾根からの斜面を降りると樹林帯に入る。この斜面だが、オニシモツケ、シモツケソウ、キンレイカ、コバノギボウシなど、亜高山の草地を好む花たちが多く見られる。水場で一息入れる。 樹林に入ると日差しがやわらぐので歩きやすくなる。湿地には花の終わったミズバショウが大きな葉を広げていた。ブナ林を快調に降りていくと見覚えのある作業道に合流した。5分で帰着地点の猿倉に到着した。足腰は疲れているが、なんともいえない充実感が体の底からこみ上げてきた。 | ページ1 | ページ2 | ページ3 | 花1 | 花2 | 花3 |
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