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2005_06_26 硫黄岳、横岳(南八ヶ岳)

 

白馬大池、小蓮華、雪倉岳、朝日岳(北アルプス)2005年7月16日〜18日 No.333 隊長、うさぎ


●7月17日 (日) 白馬テント場(5:35)−小蓮華岳()−()三国境()−()雪倉岳()−朝日岳()−朝日平テント場(17:30)

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白馬岳とミヤマアズマギク

 コマクサはまばらに咲いており、群生は見られなかった。しかしウルップソウはこの地の生育環境が最も適しているようで、まるで雑草のごとく生えている。残念ながら花期は過ぎている。水気のある窪地はどこも花畑になっていて、ハクサンイチゲとシナノキンバイが占拠している。蓮華温泉分岐から左手に長池が見えている。正面の鉢ケ岳は斜面のトラバース道になっていて、雪渓のベンガラでこれから歩くコースを確認できる。雪渓のトラバースがどうしても慎重になる。ここでもし転倒すると、高速の滑り台を一気に滑り降りるのと同じこと。本来ならアイゼンの装着が望ましい。いくつかの雪渓を慎重に通過し、稜線に復帰したところには雪倉避難小屋がある。小屋の周辺にも花は多く、ミヤマアズマギクが群生していた。ここで一息入れて、雪倉への標高差300mの登りに備える。


鉢ケ岳(2563m)と雪倉岳(2610m)


雪倉の向こうには朝日岳が見え隠れする。遙かに遠い

 雪倉避難小屋あたりまで来ると、三国分岐から誰にも出会わなかったが、このあたりからは早朝に朝日小屋を出発してきたグループと行き交うようになる。このあたりが、白馬大池と朝日平の中間地点か?雪倉へ登り始めると、チングルマの綿毛の様な物が目についた。チングルマにしては時期も早いし大きいので、よく観察してみるとツクモグサだった。ツクモグサは八ヶ岳とこの白馬山系に生育するが、八ヶ岳よりも遙かに多そうだ。えんやこらと雪倉を登る。ガスが視界がないので、余計に辛く感じられた。ここからは下りになるので、のんびりと山頂で昼食をとることにする。ラーメンとアルファ米の赤飯。展望こそ優れないが、雨に降られることを覚悟していたので、そのことを思えば穏やかな上天気である。早朝に朝日小屋を出発したらしい若者グループが楽しそうに昼食をとっていた。


雪倉山頂から白馬大池方面の展望 ガスが晴れてくれない

 雪倉からの下りは花の宝庫だ。小野時期の花がオンパレードだ。何度も立ち止まり時間のたつのも忘れて撮影に興じた。同じくこの日、大池から同じルートを歩いていた、単独のテント泊おじさんが、下の方から呼んでいる。どうやらシラネアオイが咲いているらしい。この花は夏の花よりも開花が早いのであまり期待はしていなかったので、見られたことが嬉しい。またまたザックを下ろして撮影会が始まる。その後は徐々に高度を2000m付近まで落とし、樹林帯や湿地帯の木道を行くようになる。木道脇には、リュウキンカ、ハクサンコザクラ、ミズバショウが競うように咲いていた。このコースは、地図上に給水ポイント以外でも、たくさん水を得られるところがあるのが嬉しい。午後から天候が徐々に良くなってきたようで、前方にはこれから目指す朝日岳が見え隠れしてきた。まさかこの日のうちに山頂を踏むことになるとは思わなかった。

 朝日岳分岐まで来ると、木道には通行止めの案内が出ていた。地図を見てルートを検討するが、どうやら朝日岳の山頂を踏むしか方法がなさそうだ。時間的にもまだゆとりがあるので、覚悟を決めてのぼりにかかる。何も考えずに足を交互に前に出す。またまた、樹林帯からハイマツ帯へと植生が変わっていく。しかし、この変化を楽しむゆとりもなくなってきているようだ。早く到着してビールを飲みたいのが本音だ。ちょっとリタイヤ気味の家族グループ、はるばる宮崎県からきたグループを追い越して下山にかかる。するとまた、片足を痛めた女性がお供にザックを持ってもらって慎重に下山中だった。雪倉からの下山時に追い越していったレスキューのおじさんのお世話になったようだ。

今晩の宿となる、朝日平のテント場も賑わっていた。朝日小屋で設営料の500円二人分を支払い、ビールとジュースを購入する。テントを設営し中で横になって飲むビールのうまかったこと。おかげで2時間ほど寝込んでしまった。本日のメインディッシュは中華飯にする。

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