2023年4月16日 No.1499

鈴鹿水沢岳東尾根を登る

【行程・登山者】

【4月16日】宮妻峡駐車場〜南中谷〜東尾根〜水沢岳〜水沢峠〜水沢峠登山口〜駐車場 
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【概要】

水沢岳東尾根を登る。一般登山道はなくバリエーションルートで、林道の南中谷付近から取付き、尾根通しで山頂を目指す。核心部は、上部の岩稜の登攀。要所には固定ロープがあり、確保無しでも登れるが、最低限の登攀装備は持参したい。岩稜でミツバツツジやアカヤシオの花が見頃を迎えていた。前半は植林や常緑樹林が続き面白くないが、上部は展望が開け、岩稜歩きが楽しめた。

水沢岳

東尾根は以前から登っておきたいと思っていた。夏場はバリエーションルートが多くなるので、岩場のリハビリと好奇心で登ってみることにした。鎌尾根から見える岩稜は以前から気になっていた。

 

前線通過直後で強風予報が出ていたが、天候は急速に回復しそうだったので行くことにした。宮妻渓谷の駐車場は盛況だった。すでに新緑が始まっている。若々し緑色がまぶしく感じられた。初見ルートなのでクライミング装備を持参した。それほど難しルートでもなさそうだが、夏のアルパインの準備でもある。
写真中央 とがった部分が岩稜

水沢鉱山

この辺り水沢鉱山があったらしい。「近江鈴鹿の鉱山の歴史」という書籍がある。「・・・・不動滝の上流で右手から中谷と宮妻谷を合わせたあたり、この二つの小さな谷に挟まれた尾根の一帯が昔の鉱山跡なのである。20分ほど尾根筋を登ると、うっそうとした杉林の中に苔むした石垣が残されているのが見つかる。地元の人たちは、ここを「地形場」と呼ぶ。「屋敷跡」と期した地図もある。・・・ここは精錬所跡、あるいは従業員宿舎跡であったという。

 

明治20年11月に調製された水沢村村誌には、水銀山の歴史や所在について次のように記している。・・・・・以上引用です。詳しくは「近江鈴鹿の鉱山の歴史」(サンライズ出版)をご覧ください。鉱山の歴史について詳しく書かれています。
実際の石積を見てみると、随分しっかりとしたお城の石積のようだった。山仕事の作業小屋のレベルではない。大きな資本が入っていると思った。

植林の尾根

植林の尾根で石積跡まではしっかりとした道が残っている。そこから先は、獣道程度になる。尾根芯を外さず、ブッシュを避け弱点を見ながら登っていった。イワカガミ、イワウチワが咲いていた。ミツバツツジは落花していた。

 

P750で痩せの緩やかな登りになる。そして900mで岩峰にあたる。ここから岩稜登りで1000mまで標高を上げる。この区間は登攀のレベルだが、核心と思われるところには固定ロープが設置されていた。
イワカガミ
イワウチワ
イワウチワ
ミツバツツジ アカヤシオ

岩峰の登攀

標高900m〜1000mが岩稜登り。アカヤシオとミツバツツジが花の見頃だった。所々にタムシバが咲いていた。しっかりとした岩場だが、日陰は苔が着いて滑りやすい。動く岩もあるので、確認してからテンションを入れる。

 

ルートは弱点を突いていけば、外すことはないと思う。ブッシュもあるが、展望の良い所もあり、アルペン気分が味わえ楽しく登れた。野鳥と花見の登山が続いていたが、この岩稜歩きで夏のアルパインに向けチェンジするきっかけとなった。岩場の写真を貼り付けたが、どれがどこだったかわからない。
上部岩稜