2022年7月28日〜8月1日 No.1456

剱岳チンネ左稜線の登攀 立山〜剱沢 

【行程・登山者】


【7月28日】鈴鹿〜富山
【7月29日】富山5:30〜立山6:40〜美女平〜室堂8:20〜別山乗越11:50〜剣山荘13:30(泊)
【7月30日】剣山荘2:20〜一服剱〜前剱4:10〜剱岳6:00〜長次朗の頭〜池の谷乗越8:30〜池の谷ガリー〜三の窓9:30〜10:20チンネ左稜線登攀・撤退16:30〜三の窓(ビバーク)17:00
【7月30日】三の窓6:30〜池の谷乗越7:20〜長次郎の頭〜剱岳9:40〜剣山荘〜剱沢小屋(泊)13:30
【8月1日】剱沢小屋5:10〜別山乗越6:45〜室堂11:00〜立山12:00〜ユーランド立山〜立山IC〜鈴鹿17:00
【撮影機材】 GoPro9 OLYMPUS SONY Z-V1

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【概要】

この日程は当初、黒部丸山東壁の登攀のために押さえてあったが、諸事情で剱岳チンネ左稜線の登攀に変更した。二度目の梅雨が明けたような天候になったが、高山の天候は不安定で遠征期間中、どの日も午後は雨予報が出ていた。ただし風速は数m以下なので、大きな崩れはなさそうだ。高山は午後、積乱雲が発生し、雨になることが多い。当初は三日で計画したが、現地判断で予備日を使い4日となった。
さて、剱岳チンネ左稜線だが、剱岳の人気バリエーションルートだ。10年ほど前に登攀したがそれ以後、何度か計画に上がったが行き機会に恵まれなかった。丸山東壁のメンバー二人に二人が加わり4人パーティーとなった。

富山〜立山〜室堂

富山駅前から立山まで、車で50分の距離。翌日は、7:20のケーブル予約で、7時前に関東組(具志堅、竹内)と立山駅で合流した。室堂には8時20分到着。猛暑日だが、さすが標高のある室堂は涼しかった。


行動制限が緩和し観光客、登山者が戻りつつある。この日は剣山荘までの行程なので時間的にも体力的にもゆとりがある。
立山駅
室堂
大日
早月尾根が見えている

ルートや装備など

チンネ左稜線の登攀は、長次郎谷を登り熊の岩をビバークサイトに使うことが多い。私も前回は、熊の岩に2泊しアタックした。ネットで検索するとこのルートが大半だ。もちろん、体力のある若者は早月尾根からのやる場合がある。また、三の窓雪渓からのアプローチも考えられる。ルートはいつも悩まされるが、今回は、荷物軽減のため、ビバークを1泊にして小屋を利用するルートを選択した。つまり、初日は剣山荘を使い、2泊目を三ノ窓ビバーク。二日目の行程が厳しいが、半日で剱岳の登山道(別山尾根)と北方稜線で三の窓へ入り、残りの半日でチンネ左稜線を登攀し三の窓でビバーク。どのルートも一長一短はある。


ギアは今回、2パーティーで登るので、基本的に2セット。50mダブルを3本準備したが、2パーティーが同時に登っているので2本で登った。ギアは各チーム、#2以下のキャメロット、アルパインヌンチャク5、ヌンチャク5、スリングなどで対応した。これにテント、マット、シュラフ、食料、食器類、水2リットル以上が入るので、どうしてもテント縦走に比べるとザックが重くなる。長次郎谷を登るにしろ、北方稜線を行くにしろ、これだけの荷を担いでの行動は厳しくなる。十数キロで収めたが、老体には厳しい重さだ。
チングルマが見頃だった
チングルマ
ミヤマキンバイ
イワイチョウ

雷鳥沢〜別山乗越

この区間2本ルートがあるが、若干傾斜の緩い大日岳分岐ルートで登った。約2時間別山乗越。荷物を担いでの登りは厳しいが、雪渓脇に咲くチングルマの花は見事な咲きっぷりだった。雷鳥が道に座って動かない。「クークー」と優しい声で鳴いていた。
チングルマ
コバイケイソウ
ミヤマリンドウ
雷鳥