2022年2月8日 No.1414
冬の御在所岳大黒尾根を登る Page1
【行程・登山者】
【2月8日】本谷登山口8:00〜不動滝〜大黒滝9:50〜ジョーズ岩10:10〜大黒岩14:30〜山上駅14:40〜ロープウェイ〜湯の山温泉駅〜タクシー〜満点星駐車場
【撮影機材】SONY ZV1 GoPro7 Insta360 X2
YouTube
https://youtu.be/HnKN666WcII
【概要】
毎週、雪ばかり見ていると土や岩に触りたくなるわがまま。今回はちょっと趣を変えて大黒尾根に登ることにした。岩と氷を想定していたが、取り付いてみるとラッセル地獄が待っていた。岩場のホールドスタンスは全部雪の下で、掘り起こしたり、氷を削ったりしながら登攀。ジョーズ岩の取付から大黒岩まで4時以上もかかった。無積雪期なら1時間もかからないが。
本谷
満天星駐車場に温泉街から入る。除雪されていて、国道側のPも解放されていた。平日だがすでに数台は行っていた。本谷は、土日の雪で積雪は十分で、先行者がいるようでトレースがあった。そのまま進めば難なく山頂に抜けるが、今回の目的は大黒尾根の登攀。さて、どうなるか。






大黒尾根
ジョーズ岩かの上からの取付だが、全くトレースがなく、完全に雪に埋まっている。ラインがまったく読めない。さあ、どうやって取り付くか。雪はふかふかで笹に乗った状態なので、踏み込むと底なしだ。足で雪の下のスタンスを探しながらなんとか尾根に乗るも、そこからが全く進まない。



尾根取付〜第1岩峰
第1岩峰までに何度も引き返そうかと思ったが、尾根芯を掘り起こしながら徐々にでも高度があがったので、進めなくなったところまで行って懸垂下降のつもりで登った。もう少し雪が固まっていれば思い切って進めたと思うが、ぐさぐさだったので少しでもルートを外すと滑落の危険がつきまとう。
正面に第1岩峰が見えてきたが、雪稜のどこを通ればいいか。本谷側はおそらく雪庇なのであまり寄れない。南側の急斜面は足が抜けると滑り落ちそうだ。



第1岩峰
さて第1岩峰だが、雪を落としホールドの掘り起こしから始めるの時間がかかる。夏なら簡単に乗り越せるが、アイゼンと手袋では簡単ではない。中間にカムをセットし、一段上がったところで、抜け口のホールド探しがまた大変だった。雪が凍り付いているのでピッケルで探る。
第1岩峰を通過すると雪崩れた斜面。規模は小さいのでそのまま直登。


第2岩峰
第2岩峰も下部が完全に雪で埋まっているので、スタンス探しから始める、そうしないとラインも読めない。一段上がる度に抜け口のホールド探しに時間がかかる。カムを2個使った。#1、#0.75。
第3岩峰
さて、第3岩峰はトラバースから始まる。夏場なら簡単にトラバースできるが、積雪するとただの雪壁にしか見えない。岩壁に沿って一歩々探りながら進む。雪が緩かったのでカムを2カ所セット。トラバースが終わると岩壁の登攀。ここは壁はたっているが横のホールドがしっかりとしているので登りやすいところだが、その横ホールドは雪の下。手で探りながらホールド探し。手だ探すのが手っ取り早いが、どんどん熱を奪われ指がしびれて感覚が鈍ってくる。このへんが冬季登攀の厳しさだ。確かここはハーケンが1,2個あったのでそれを探し見つけた。今回カムを3個持ってきて、すでに2個使っているので、最後の1個を抜け口に使った。岩壁が終わるとブッシュの急斜面、ズリズリ滑りながらもなんとか登り切った。ロープ30mギリギリだった。今回は軽量化のため30m。トラバース後の連続登攀だったので、ビレーヤーから見えず写真は撮れなかった。また、GoProの録画ボタンを押してなかったので写真はなし。

