2021年8月10日〜12日 No.1379
北アルプス 明神岳東稜を登る Page2
登攀日(二日目)の早朝発
3時過ぎに起床し準備をして4時前に小屋を出た。標高は1520m。雨は降っていな方が、早朝まで雨が残っていたようで、くさきが濡れていた。養鱒場跡の木橋を2つ渡り山道に入った。踏み跡はしっかりとしているものの、つゆに濡れた笹や草がかぶさり、かっぱを着ていないとずぶ濡れになる。ヘッデンを頼りに1時間もどのぼると空が白み始めた。情報通り、倒木が道を塞いでいたが、通行は可能だった。



長七沢
宮川のコルから上宮川を通り長七沢へ。前方に東稜と長七沢の頭が確認できた。このあたりは樹林からでて、草月のザレた斜面が続く。踏み跡は不明瞭だが、ひょうたん池のコルがはっきりとしているので向かっている方向は間違いない。長七沢のいくつかの支流を横切り、草付のザレた斜面を右上していく。藪漕ぎというより草漕ぎだ。サラシナショウマ、ミヤマトリカブト、シモツケソウ、シシウド、ハクサンフウロ、ハクサンオミナエシなどの花がたくさん咲いていたが、悠長に撮影する気分する気分に離れず、ひたすら草を漕いでひょうたん池に上がった。






ひょうたん池 2,300m
ひょうたん池でひとやすみ。ここから主峰東稜。尾根を忠実にたどればいいが、草原あり、灌木帯あり、岩場ありでポジティブに見れば変化が面白いが、どこまでブッシュが続かのかと思うと、なかなかポジティブにはなれない。早く雨具を脱ぎたいが、草木がつゆに濡れているのでもうしばらくの我慢だ。シモツケソウの咲く草原の急斜面を登っていく。







第一階段
岩場は岩峰登攀というほどではない。それより草付きの急斜面が厳しい。草を掴むが力はかけられない。両手足に力を分散しソフトタッチのホールド、スタンスが求められる。こんなところはアックスとアイゼンが武器になるかもしれない。スタイルにこだわってはいけない。あらゆるものを使って登る、山の総合力が試される。






