2021年7月11日 No.1368

八ヶ岳 大同心稜 横岳、硫黄岳  Page1

【行程】

2021年7月11日 No.1368
鈴鹿〜春日井〜八ヶ岳山荘(仮眠室)〜美濃戸〜北谷〜赤岳鉱泉〜大同心稜〜大同心ルンゼ〜大同心台座の頭〜横岳〜硫黄岳〜赤岳の頭〜ジョウゴ沢〜大同心沢〜赤岳鉱泉〜美濃戸〜八ヶ岳山荘〜春日井〜鈴鹿
撮影機材 OLYMPUS EM1 mark3 ED12-200mm GoPro9

YouTubeバージョンはこちらですhttps://youtu.be/83ZOrLxKs-M

【概要】

天候は、梅雨の末期で不安定だ。御在所岳藤内壁で岩トレを予定していたが、前回も雨に振られて後尾根に予定を変更した経緯がある。クライミングの場合、岩が雨に濡れると即刻中止にせざるをえない。Tjさんに連絡すると八ヶ岳に花見とのこと。コマクサとウルップソウが気になってなる時期なので、計画を変更し八ヶ岳に転身することにした。コマクサは咲き始めだったが、ウルップソウが花盛りだった。他にも希少な花が見られ、改めて八ヶ岳の花の多さを実感した。

八ケ岳山荘で仮眠

八ヶ岳は日帰りで十分登れる山だが、アプローチに時間がかかるので今回も、八ヶ岳山荘の仮眠室を利用した。アルプスのテント場が2000円になったから、ここの仮眠室はリーズナブル。翌朝、山荘を4時に出発し美濃戸に車で入った。ところが林道で、前の車が途中でUターンしようとしてバックした際、後ろの両輪が脱輪し動けなくなった。あまりにも悪路なので引き返そうとしたらしい。道が3分の2ふさがり通行できなくなった。片輪なら押せばなんとかなりそうだが、両輪がはまってお腹が地面についている。脱出はJAFでも呼べばいいが、このままではわれわれが予定を変更せざるを得ない。路肩に片輪を突っ込めばなんとか通過できそうだったので、スバルのアウトバックのAWDを信じ突っ込んだ。片輪が落ちたが、XモードをONにしてあったので難なく上がってきた。さすがスバル。前回の山行の事故もそうだったが、ハプニングは突然やってくる。
雨で増水している北谷
オダマキ

北谷

林道の終点から参道に入ると早速、グンナイフウロ、オダマキ、シロバナヘビイチゴが出迎えてくれた。ショウマはヤマブキショウマだろうか。登るに連れガスで視界が悪くなってきた。オオルリが大きな声で元気よくさえずっていた。ミソサザイ、コマドリの鳴き声も聞こえた。前回も思ったが、バーダーにとっては良いルートだ。正面を見上げると大同心・小同心がガスに煙っていた。
オオルリ
ガスに煙る大同心と小同心
赤岳鉱泉
ハナゴケ
キバナノコマノツメ

大同心稜

赤岳鉱泉で一息入れ、大同心沢に入った。ハナゴケがアチラコチラで見られた。黄色いスミレは、キバナノコマノツメだろう。葉の形で命名されたようで、和名にスミレがつかないのが面白い。誰が見てもスミレなので、葉の特徴から命名されたようだ。シラビソ林ではメボソムシクイがあちらこちらで鳴いていた。夏の針葉樹林に常連だが、警戒心が強くて人の姿が見えるとすぐに飛んでしまう。ダケカンバが出てくると、そろそろ花が出始めた。樹木ではハクサンシャクナゲ、イブキジャコウソウ。イブキジャコウソウは草花のようだがシソ科の小低木だ。
大同心ルンゼ
ハクサンシャクナゲ
イブキジャコウソウ
ニョホウチドリ

大同心稜上部

ニョホウチドリは希少らしい。ハクサンチドリに色も形も少し似るが、かなり小型のランで、希少らしい。日光の女峰山で採取され命名されたようだ。ハクサンなんとか、イブキなんとかと同じ命名の仕方だ。岩場に入ると、ムシトリスミレ、イワベンケイ、ミツバオウレン、シコタンソウが出てきた。シコタンソウは希少だ。花の形は一見、ナデシコ科のように思えるがユキノシタ科だ。花弁の赤の斑点が特徴的で可愛い。穂高の岩稜でよく見るが、それほど多くはない。大同心の基部まで上がると少しガスがとれてきた。この日は、大同心の南稜に1パーティーが取り付いていた。我々はこの日、花見に徹するつもりだったので、大同心ルンゼを上がった。目当てはウルップソウだ。
ガスに煙る大同心と小同心
シコタンソウ
コケモモ
ムシトリスミレ