2021年5月14日 No.1354

三峰山 高見山地 Page1

【行程】

2021年5月14日 No.1354
福本登山口〜八丁平〜山頂〜八丁平〜ゆりわれコース〜ゆりわれ登山口
撮影機材 OLYMPUS EM1mark3 ED100-400mm OLYMPUS EM1mark2 ED12-100mm GoPro 9

YouTubeバージョンはこちらですhttps://youtu.be/89VY-mLuwCU

【概要】

この山の特徴は冬の霧氷だが、シロヤシオ、ヤマツツジの咲く春も訪ねてみたくなる山だ。三重県の山{山と渓谷社}では、冬場を中心に紹介してきたが、取材は春も続けている。昨年まで林道が崩壊していて、福本、ゆりわれ登山口間が通行できなかったが修復されていた。また、登山道には新たに道標が設置され、踏み跡もしかりしてきている。コロナ対応で密を避け、山に入る人が多くなってきたように思う。シロヤシオは少し早かったが、ヤマツツジはよく咲いていた。

福本登山口

最も入山者が多いのでは奈良県の御杖村からだ。三重県の山ということで、ガイドブックには三重県側から登るようにしている。三重県側からは3本の登山道があって、いずれも山頂でつながっている。林道歩きさえいとわなければ、どれか2本を使い周回できる。林道歩きと言っても30分程度だ。今回は福本ルートで登り、ゆりわれルートで下った。
フタリシズカ
チゴユリ
タチツボスミレ

高見山地

高見山を基点に東に、中央構造線に沿って伸びる高さが1000m前後の山地で、三峰山、修験業Ⅲ、栗木絶岳、局ケ岳と続く。中央構造線に北側を内帯、南側を外帯といって大きく地質が異なり、違った種類の植物も見られる。外帯特有の植物をそはや紀要素という。ヒメシャラもその一つで高見山地の南側で多くなる。

福本登山道

福本登山道は大半が植林域の急坂をジグザグに登る。なので植物のするいは少ない。それでも、フタリシズカ、チゴユリ、ササユリ、コアジサイ、サワギクなどがみられた。ルートの上部で落葉広葉樹が出てくると、野鳥のさえずりが多くなってきた。オオルリの鳴き声が聞こえるので、コースを外れ広葉樹林に入ってみると、ブナの巨木があり、どうやらそのあたりからさえずりが聞こえたので、しばらく探鳥したが姿は見えなかった。ルートに戻り少し登るとオオルリが鳴き始めたので探すと近くにいた。撮影チャンスは一日に数度しかない。空抜けだが撮れた。
ブナの大木
ササユリ
オオルリ
オオルリ
オオルリ

三峰山 1235.24m

「日本山岳ルーツ大辞典」というレアな辞典がある。私はガイドブックを書くときの参考にしているが、この三峰については疑問に思う点がある。まず、山名が三峰(さんぽう)となっているし、読み方が「さんぽう」だ。一般的には現在、三峰山(みうねやま)とよばれている。ちなみに、この山には一等三角点が設置されているので、国土地理院で点の記を閲覧してみると、山名は「三嶺」(みむねやま)で選点は明治21年2月28日だ。現在の山名と点の記の点名が一致しないのは常だが、3つの峰が連なるという意味では一致する。波打つという意味で「うねる」なのだろう。みむねも同じような意味だと思う。

日本山岳ルーツ大辞典では、3つの峰が集まっている山、までは意味がわかるが、補足説明で、東・西・北方の山方向の主峰。東が修験業山、西が高見山、北方が室生火山群となっている。これはおかしくないか。普通山名を付ける場合、山麓あk他見た形、あるいは山麓の村の地名や伝承や文化によりことが多い。山名の由来から類推すると山の形から来ていると思う。しかし、山麓からはこの3山は一度には見えないし、室生から見ると高見山地mぽ全容は見えるが、高見、三嶺、修験業はかなり距離が離れていて、三つの峰には見えない。三つの峰は、東隣の平倉峰を含めたピークをいうのだと思う。
オオイタヤメイゲツ
三峰山 1235m 一等三角点がある
バイケイソウ
シロヤシオ
チゴユリ
タチツボスミレ