2021年5月6日 No.1350

三池岳 鈴鹿山系 Page1

【行程】


登山口(八風)〜南谷出合〜中峠分岐〜坂中の地蔵〜八風峠〜三池岳山頂〜稜線の散策〜三池岳山頂〜三池岳登山口
撮影機材 OLYMPUS EM1mark3 ED75-300mm EM5mark3 M.ZUIKO ED12-200 GoPro7

YouTubeバージョンはこちらですhttps://youtu.be/WJM34n33pHY

【概要】

三池岳は分県登山ガイド「三重県の山」(山と渓谷社)で取り上げている。担当は内田さんで今回一緒に登る事になった。担当山域が違うので、一緒に同じ山に登ることは稀だ。今回、ルートチェックと新緑の撮影でノーマルルートをピストンした。八風街道は谷あり山腹道ありで、自然が豊かで歴史が感じられるルートだ。鈴鹿山系では目立たないエリアだが、静かな稜線歩きを行程に入れると、このエリアの良さがわかってくる。花は、シャクナゲ、イワカガミが咲き始め、野鳥はオオルリ、キビタキが撮影できた。

八風街道

伊勢の桑名と近江の八日市を最短で結ぶ街道で、東麓の村は切畑、西に八風谷を下ると杠葉尾がある。県境を越える峠が八風峠だ。この街道は、商業、産業、政治的に利用されたようで、信長・秀吉の時代に楽市が各地の町で開かれると、商人の行き来が少なるなり衰退したようだ。峠には宿屋があり栄えたようだ。信長は1559年にこの峠を越えている。街道の痕跡は、御旅所跡、坂中地蔵、街道の石畳などに見ることができる。峠の標高は900m以上あり、冬は積雪も多く、厳しい街道であったと思われる。
八風東谷(田光川)の堰堤

八風神社御旅所

神社の祭礼で神体を載せた神輿が巡業の途中で休憩・宿泊した所。その前の道標があり、田光まで3里と刻まれている。そのすぐ下の方には、旅に倒れた嘉助の墓がある。八風神社は山麓の多比鹿神社に仮住まいしていいるようで、このあたりは西尾氏の「鈴鹿の山と谷3」で、「伊勢風土記」を元に詳しく検討されている。「伊勢風土記」については、国立国会図書館のデジタルコレクションで閲覧、ダウンロードできる。アドレスhttps://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2539598

滝谷の大滝

中峠に分岐する少し手前に滝谷がある。多段40mの滝は見応えがある。是非とも立ち寄ってみたい。段木尾根へはここから分岐する。
滝谷大滝

野鳥

朝から、キビタキ、オオルリ、ミソサザイがよく鳴いていたが姿は見れなかった。ミソサザイが近くで鳴いたので、堰堤から谷を覗き込むとなんと、カワガラスが石を飛んでいる。これはチャンスとファインダーをのぞ着込むと飛び去った。コンマ何秒の差だった。悔しさが尾を引くことになった。今回も野鳥に関しては失敗からのスタートとなった。がっかりして谷を歩いているヤマガラが出てきたので撮影しよとするとオオルリが横から入ってきた。希少なチャンスなので、少し粘って撮影してみた。
3ルート


滝谷を見送ると今度は右手から南谷が降りてくる。このあたり、枝谷が合流するとところで、八風東谷(田光)がそれぞれ分岐し、登山道は真ん中の栗の木谷に沿っている。次にハ風谷を見送ると中峠につながら水晶谷ルート分岐する。街道はここから谷を離れ山腹をジグザグに登っていく。やはり街道なので、地形の弱点をついてうまくつけられている。


坂の途中に「坂中地蔵」がある。3体の地蔵で、旅の安全を見守っている。花は、ミツバツツジは終盤だが十分に目を楽しませてくれた。イワカガミの群生がたくさん見れら、花が咲き始めている。これから楽しめそうだ。シャウナげも咲き始めた。
堰堤と新緑
木々の新緑
オオルリ
こっち向いてください
枝が邪魔ですけど
オオルリ
イワカガミ
コシアブラ
コハウチワカエデ
ミツバツツジ
イワカガミ
八風峠
八風峠