2020年10月3日 No.1303

十石山(乗鞍)  Page2

高山帯へ

尾根を離れると山腹道になり少し傾斜が緩む。シラビソの背も低くなり亜高山帯の上限であることがわかる。ウラジロナナカマドの紅葉が、この標高で見頃になっていた。ササやシラビソの緑とコントラスが美しい。針葉樹の背丈が低くなり見通しがきくようになってきた。樹幹から穂高連峰が見え始めた。
シラカバ
標高2300mあたりから徐々に開けてくる
天狗沢と天狗岳
穗高連邦
山腹は黄葉が主体
ミヤマキンバイ
ハイマツ帯に入る
チングルマ

高山帯へ

ハイマツ帯の斜面に入ると高山植物が見られるようになってきた。チングルマはミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウが紅葉し綺麗だった。コケモモの実が熟し、イワギキョウが咲き残っていた。標高が2500mは高山帯の下限だが、アルプスに来たような雰囲気になった。
標高2300mあたりから徐々に開けてくる
笹が深く濃い
十石山三角点
コケモモ

避難小屋と山頂

県境稜線に登り着いたところが十石峠で、避難小屋があった。しっかりとした小屋で、水場はないが積雪期にはありがたい存在だ。この日はそれほど寒くなかったので利用しなかった。

山頂は避難小屋から数分歩いた所にあり、三角点がないと見過ごしてしまう。しかし一帯はハイマツ帯で見通しが良く、焼岳や穂高がよく見えた。十石山は、北隣に北アルプスの重鎮穗高連邦を、南隣に3000級の乗鞍が隣接し、地理的に目立たない存在だが、評価の高い山だと思う。下山後はもちろん、白骨温泉で暖まってから帰路についた。
展望が良い稜線
穂高がよく見える
ウラジロナナカマド
ダケカンバの黄葉