■十一面岩左岸壁(瑞籬山) |
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レポート No.815 |
〜壁は乾かず、午後からは雨に〜 |
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鈴鹿自宅(20:10)〜瑞籬山植樹祭公園(0:40)〜植樹祭公園(6:05)〜黄昏ルート取付(7:55)〜終了点(13:10)〜(13:10)懸垂下降(14:40)〜(16:10)植樹祭公園(16:40)〜鈴鹿(22:00) |
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プロローグ 瑞籬山でのクライミングは今回で2回目で、今年の4月25日以来だ。前回は登山道にもまだ残雪があり、足を滑らせながらアプローチしたことが思い出された。瑞籬山のルートは全般的にグレードが高く、我々のレベルでは手のつけられないルートが多く、登れそうなルートは限られてくる。たくさんのこれまでの経験から今回は、十一面(といちめん)岩左岩壁黄昏ルートがチョイスされた。登攀後の感想は、全5ピッチの中にスラブ、クラック、凹角、ワイドクラック、フェースが詰め込まれていて、もう一度登ってみたいと思うルートだった。 アプローチ 二日の予定を都合により、前夜車泊日帰りに圧縮した。鈴鹿から瑞籬までは、距離にして片道300km4時間かかり、日帰りではもったいないが、雨間のチャンスは逃したくはない。前夜は8時に鈴鹿を出発し、休憩を挟みながら0時30分に植樹祭公園の駐車場に到着した。広い駐車場はがらんとしていた。5時半に行動開始の予定なのでシートを倒し仮眠をとった。 たくさんたちは13時過ぎに到着したようで、予定通り5時半からギアの整理を開始。梅雨間の好天だが、登山者やクライマーは少なかった。今回は4人だけど、ダブルロープ2本でいくことに。ギアはカムが2セット。少しためらい、重いが、#5を持って行くことにした。これに助けられるとは露知らず。 瑞籬山 寝不足で身体が重いが、カラマツの遊歩道はすがすがしくて気持ちがいい。遊歩道が終わり山道に入る。踏み跡はしっかりとしていて、沢に沿って登っていく。瑞籬山は日本百名山でよく登られているようだが、このルートは、一般登山道ではないようだ。一般登山者にとっても瑞籬山は、そこそこの標高(2230m)があり、「岩がニョキニョキ生えている」と深田久弥が表現したように、独特の岩峰が聳える景観は魅力的だと思う。 十一面岩 春一番の岩壁を過ぎると、岩屑で埋まった谷の登りになった。ここで若者二人組みに道を譲る。彼らもはじめてらしい。谷を詰めていくと左上に、十一面の岩壁が見えてきた。右が正面壁で左が今登る、左岩壁で迫力がある。壁は立っていて容易ではないことがわかった。 十一面岩左岩壁山賊79'黄昏ルート 今回のルート名だが、「黄昏」が感じられるかは気持ちにゆとりが持てるかにかかっているような。錦秋カナトコルートの取り付きの広いテラスに到着すると、先ほどの2人組が準備を始めていた。「歩人倶楽部」さんと声がかかる。どうやら「まつど岳人倶楽部」のメンバーらしい。マイサイト「歩人倶楽部」で、海金剛のルートを見ていたらしい。そういえば、「まつど岳人倶楽部」なら、昨年のバットレスの「まっちゃん」のことを思い出した。話を振るとやはりそうだった。偶然だが、アルパインの世界は狭く、瑞籬山は全国区なので、出会うべくして出会ったのであろう。話はそれたが、我々の今回の取付は、一段上の小テラス。これは所見だとわかりにくい。 1ピッチ目(5.10a 40m)隊長リード スラブありクラックあり、1ピッチ目から目が覚めてエンジン全開。
まずは狭いクラックにカムをセットし右のフェースを登る。これを抜けるとスラブになり、リングボルトにクリップしながら細かいホールドとスタンスでフリクションを聴かせてスラブクライミング。その後左に、一部フレークを利用しスラブのトラバース。リングボルトはあるが微妙でフリクションを信じバランス良く移動し、フレークのようなクラックに取り付く。キャメ#2,#3,#4でランニングをとりながら頂上。出口に#5がきまったので、大胆に抜けた。
1ピッチ目は最初から5.10aで、スラブありフレークあり、クラックありで、いきなりトップギアに入り、夢中でリードしたピッチになった。もう少し楽しめると良かったが、次回の楽しみに取っておこう。 2ピッチ目(5.10d 30m) 隊長リード 5.10dのスラブの離陸は、挑戦したもののあっさりと断念しボルトの世話になった。ショートルートならじっくりと攻めてもいいが、マルチではそうもいかない。さすがにボルトの間隔も狭く、ランニングを取って攻めてみろということだろう。2ピン目が取れると若干傾斜がゆるむのでなんとかのぼれた。おニューの「刀」のソールを減らした。
正面のフェースのクラックが走っているが、泥が詰まっていて使えないらしい。左上しフレークにカムを入れて抜けた。それから右にトラバースし松の木のテラスでビレイをとった。「宴会テラス」というらしい。
3ピッチ目(5.8 40m) 隊長リード 正面壁左のc凹角する。上部のバンドは狭くフレーク状になり、カムでランニングを取りながら、フレークをホールドにし、フェースの登りになった。これを抜けると正面の登れそうなフェースが、右にクラックのある凹角があり、まっすぐ行ってルートミスに気づいたが手遅れ、そのままトラバースでいったん、凹角の左フェースに移ったが、凹角んき降りるのは無理なので、そのままランナウトでフェースを登り切り杉の木にランニングを取りそのまま進んだがロープが屈曲しているので重くて登れない。これはおかしいのでクライムダウンしラインイングを取った杉に気に戻りビレイした。これが正解のようだ。というか重くてこれ以上ロープを伸ばすことはできない。 | ページ1 | ページ2 |
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2014-7-12 Copyright (C) 2014 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |