前穂北尾根(北アルプス)2012年7月24日25日 ホーム |
■前穂高岳北尾根(北アルプス)2012年7月24日25日No.682 隊長、うさぎ 4峰 小屋の朝弁当を食べ、お腹が落ち着いたので、威圧感とともに眼前に迫っている4峰の登攀に取りかかった。ルートは最初、尾根芯から若干、涸沢側を巻き、正面の大岩に進路を塞がれたら、奥又白側に出る。そこからは、岩屑が積み重なった奧又白側の斜面をトラバースしスラブの斜面を巻いてく。最も落石を起こしやすいところで、4峰に注意ポイントになっている。 正面の大岩を奧又白側かに巻くところまでコンテで登った。さてここからは、奥又白側の巻き道になるが、右手を見るとスラブがあり、支点もあるようだ。クライミングシューズがないので、スラブの登攀つらい。スタカットに切り替え、スラブに走るクラックに沿って登ってみることにした。リッジまで登り涸沢側を覗き込むと険悪だが、石柱をかわしながらピナクルを目指す。積み重なった大きな岩が動くところもあり、下を覗くと切れ落ちている。結局どちらのルートをたどっても、不安定な要素を含んでいることになる。4峰のピークへは、先行し奥又白から巻いたご夫婦と同時に到着した。
3峰 さて3峰だが、やはり北尾根のハイライトといわれている。4峰はぐずぐずした岩に不安要素が多かったが、3峰は快適な登攀が楽しめたと思う。どのピッチも3〜4級程度のピッチで、特に難しいところはなかった。 1ピッチ目 コルから20mほど登ったところが1ピッチ目の開始点になっている。先行しているご夫婦と開始点で重なり、先行者の登攀を待った。このルートは奥又白側に少しトラバースしリッジに沿って直上する35mのピッチで何本かルートがあるようだが、残置ハーケンに導かれるように登ったので、一般的なルートだったと思う。プロテクションは残置ハーケンが十分にあるので心配なかった。 取り付きの上の岩場に出てピッチを切った。 1ピッチ目のルートトレース
2ピッチ目はリッジに出て登ると正面にチムニーがあり、簡単なのは右のガリーなのでそちらへ。但し、落石が積み木のように重なり、どれかが外れると一斉に崩れ落ちそうだ。また落石の通り道になっていて、先行者がいると、要注意。ホールドとスタンスを一手々確かめながら体重をかけ慎重に登り、出口でピッチを切った。ここでチムニーのルートと合流する。窓から覗くと奥又白がよく見えていた。 2ピッチ目ルートトレース
3ピッチ目 中央にクラックのある快適な凹角のV級程度の登りだ。フリクションもしっかりとしていて、ホールドスタンスともに心配なく傾斜もあり気持ちよく登れた。上のテラスでピッチを切り、3峰のピークへ出だ。 その先はしばらく易しい岩場が続く徐々に傾斜が増してきた。ロープを使うほどでもなかったが、念のためにコンテで登った。3峰のピークは意外に広く展望も良かった。 |
2012年7月27日 Copyright (C) 2012 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |