2007年10月6、7日 氷河公園、南岳(北アルプス) |
■氷河公園、南岳(北アルプス)2007年10月6、7日 No.424 隊長、うさぎ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ | 10月6日Part1 | 10月6日Part2 | 10月6日Part3 | 10月7日 | 分岐が近づくにつれ、徐々に傾斜が増してくる。ザックが重く感じられるのも、このあたりからだろう。途中でひと息入れて11時過ぎに天狗原分岐に到着した。ナナカマドが色づき始めているが、真っ赤になるにはもう少しだけ時間がかかりそうだ。ザックを下ろし周辺を少し散策してみる。分岐で様子を見ていると、やはり槍に向かう登山者の方が多いようだ。 分岐からは大きく左に回り込み、谷の岩屑の斜面を横切りゴロゴロした大岩が見られ始めると直ぐに天狗原に到着する。 このあたりの大岩からの展望は抜群よく、槍ヶ岳と槍沢のカールが一望できる。これを乗り越したところが天狗池だ。 天狗池に到着すると、何人かのカメラマンが三脚を立てて構えていた。風はあまりなく、時折さざ波が立つ程度で、申し分のない撮影環境だ。ザックを下ろして一息入れる。池周辺にもう少し紅葉があるといいが、これ以上の注文をつけると、にわかにガスがわいて邪魔されそうだ。少しずつ移動しながらファインダーを覗いていると、充実した時間はあっという間に過ぎていく。槍に登っていれば、この天狗池からみる槍は拝めなかったということだ。 さてここの標高は2500mだ。稜線がおおよそ3000mだから、ここから標高差500mを稼ぐことになる。午後からの行動は疲労も徐々に蓄積し、酸素も薄くなってくるので、ここからがつらい登りになる。ギアを一段落し、無理をせずにマイペースで登ることが肝要だ。このあたりは氷河公園と呼ばれているところで、黒部五郎のカールのような景観が広がっている。ところどころに雪渓が残り、いたるところに大きな岩が転がっている。別世界に入り込んだようで、登りの辛さがまぎれるようだ。 稜線を見上げると、岩場の標高差300mの急坂が待ち構えている。この威圧感にたじろぎそうになるが、ここを超えることができなければ、戻るしかないという二者択一だ。体の総合力が試されるわけで、呼吸器の能力、循環器の能力、筋力、スタミナ、集中力とどれが欠けても駄目だ。それぞれ個人差はあると思うが、その時の体調、自分の弱点などを把握しておく必要があるだろう。私の場合、循環器の能力に弱点あるので、他の力をこれに合わせることになる。 ペースをさらに落として、厳しい急坂の登りに耐える。アスレチックをやっているような岩場の登りが連続する。岩もグリップがよいので、足元は安定している。要所にははしごが設置されているので安心だ。何人かの登山者と行き交ったが、槍へのルートから比べると登山者はかなり少ないようだ。後続の登山者が2,3人いる程度だ。14時50分、何とか稜線まで這い上がることができた。 | 10月6日Part1 | 10月6日Part2 | 10月6日Part3 | 10月7日 |
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