2007年5月3、4日 蝶ケ岳(北アルプス) |
■蝶ケ岳(北アルプス)2007年5月3,4日 No.406 隊長、うさぎ 蝶ケ岳への登山口は横尾山荘の直ぐ北側にある。テントとシュラフは下ろしても、この時期に備えたいざというときの装備は欠かせないので、ザックもそれほど軽くはならない。山頂を往復するための所要時間は5時間半だ。ここでさらに、休憩と稜線散策のための30分を加算すると行動時間は6時間ということになるので、ぎりぎり日没には戻ることができる計算になる。 テント場の陽気が嘘のようで、登山道を入ると直ぐに雪道となる。雪が固まっていて滑りやすいので、早速アイゼンを装着。ピッケルといい具合に雪面を捉えてくれる。やはりアイゼンをつけると足下がしっかりとするので、安心感が違う。先行するのは若い女性の2人組で、20分ほど先を登っているはずだ。急登が始まると直ぐに、先行する男性二人組に追いついた。装備から予測すると小屋泊だろう。かなり登る速度が遅く。このコースはあまりメジャーではないらしく、トレースもはっきりとしない。途中でコースを若干外してしまったが直ぐに修正する。樹木のペンキが目印だ。1時間ほど登ると倒木の間隙から槍方面が展望できた。残念ながらお天気の方は下っているようだ。朝から雲ひとつ無い晴天だったのに、高山の天気は全く予測が立たない。ここで小屋泊らしい3人組に追いつく。こちらの方もかなりスローペースだ。このグループを追い越して、標高2100m付近までは快調に登っていたが、このあたりから足が上がらなくなってきた。半年ぶりの高所ということもあり、体が順応していないようだ。こうなると自然とペースが落ちてくる。その後2400m付近までは、遅いながらも登れていたが、最後の標高差250mが辛かった。早く森林限界を超えたいが、10歩くらい歩いてはひと休みのペースになる。時間も気になるが、こればかりはどうにもならない。 やっとの思いで森林限界を越えて稜線に出ることができた。しかしお天気の方は更に悪くなってきている。視界のある内に何枚かの写真を撮る。風が強く小雪が舞っているので、冬期用のアウターを着込んで、風裏の窪地でひと休み。天候の回復を待つが、好天の気配がない。少し散策すると、雷鳥のつがいと出会うことができた。ここまで4時間かけて登ったが、僅かな展望と雷鳥に慰められたのが救いだった。 さてこれからどうするか。時計を見ると15:30を過ぎている。帰りに2時かかる計算だから、もうこれ以上の行動時間が見いだせない。山頂の往復に40分かかるので、ここで折り返すことにした。先行していた女性二人組と10名ほどの団体は小屋を目指して出発した。10分ほど下りたところで、かなりペースを落としていた3人組が登ってきた。かなり消耗している様子だった。男性二人組には出会わなかったので、途中で下りたのだろう。快調に下った予定通り2時間でテント場に戻ることができた。
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2007年5月5日 Copyright (C) 2007 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |