2006年11月25日26日 編笠山、権現岳(八ヶ岳) |
■編笠山、権現岳(八ヶ岳)2006年11月25日、26日 No.388 隊長、うさぎ ○11月25日(土) ○11月26日(日) ノロシバを過ぎると、ほとんどが岩場のトラバース道になり、鎖場が何カ所かある。クラストした雪をアイゼンでザクッと踏み込む。トレースはあるが、信用すべきは自分の足の感覚。三点支持を意識して、雪に埋もれた岩場を通過していく。 結局、雲がじゃまをしてはっきりとした日の出が見られなかったが、権現の手前で太陽が雲の上に顔を出したので、それを日の出とする。 凍り付いた岩場をアイゼンの爪を効かせて越えていく。権現の隣のギボシに立つ。青空が覗いてはいるが、日差しがあるのは朝のこの時間帯だけかもしれない。権現小屋でテント泊していた3人グループは、赤岳に向かいキレットも手前を歩いているのが確認できる。単独の男性は、こちらに戻ってくるようだ。小屋の前にはテントが何張か設営できそうなので、あそこに設営した方が良かったなと反省する。ただし吹雪かれた場合は別だ。冬期小屋に潜り込むしか手がないだろう。 ギボシの山頂は展望がよく、八ヶ岳の主要な山を一望できる。夏沢峠を境に南八ヶ岳と北八ヶ岳に分かれるようだが、南八ヶ岳の主要な山を高さの順に並べると、赤岳2899m、横岳2829m、阿弥陀岳2805m、硫黄岳2742m、権現岳2715m、編笠山2524m、西岳2398mということになる。 阿弥陀岳という名称は、現在のこのギボシ周辺につけられていたそうだ。石仏が残っているのは修験場であったからであろうか。北を向くと八ヶ岳の盟主赤岳が、阿弥陀岳を従えて、でんと構えている。しかしこの権現周辺も、なかなかの秀峰であることに違いはない。雪をかぶり、きりっと引きしまった赤岳を見ていると、勇気と力が沸いてくる。来年の夏は縦走してやろうと思った。 低気圧の接近で、雲底が徐々に下がってきている。すぐ隣の権現のピークをハントしようと思ったが、ガスに包まれる前にテン場まで降りることにする。下りは登り以上に慎重にならなくてはいけない。特に岩場の降下は、足場をしっかりと確保して一歩一歩確実に高度を下げていく。 快調に下って9時前にはテント場に到着する。本日最初の登山者が青年小屋にたどりついたところだ、午後から雨になるようなので、急いで権現を往復するとのこと。我々も手際よく荷物を撤収してテント場を後にした。
テント場を後にするとすぐに樹林帯に入る。シラビソが主体だが、トウヒやコメツガが混ざってくる。こけむした岩に林立していて、なかなか雰囲気がいい。夏場はひんやりとして涼しそうだ。この季節はすでに雪に凍り付いているので、アイゼンは外せない。編笠山を巻く形で約1時間ほどで押手川分岐に到着した。今日は天気が下り坂なので登山者が少なく、登山者二人と下山者ひとりと行き交ったのみだ。少しお腹がすいてきたのでここで早めの昼にする。 押手川を過ぎると、広葉樹林tの唐松が混ざるようになる。いずれも落葉しているので登山道は明るい。帰りは展望台を経由して観音平に戻った。途中、火山岩が散在する千畳岩と呼ばれるところが得意な景観をみせていた。
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