2006年3月25日 頭蛇ケ平、冷川岳、御池岳、鈴北岳(鈴鹿) |
■2006年3月25日26日 御池岳 No.359 14時過ぎに頭蛇ケ平を後にする。真の谷を隔てて白い巨体が横たわっている。あの背中に乗りたいが、楽な方法はないかと頭の中に地形図を思い描きながら色々と考えてみるが、妙案は浮かばない。最短距離は真の谷からの直登であるが、前回と同じになるので却下。それで、最も累積標高差の少ない県境稜線のスタンダードコースをたどる。雪の締まった残雪期は、自由奔放に歩けるので、その利点を生かそうと思ったが、結局はスタンダードコースに落ち着いた。白瀬峠からは若干の登り返しはあるが、おおむね200m高度を落とすことになるため、疲労は徐々に足に蓄積してきているものの、約40分ほどで天ケ平に到着した。国道が開通すればにぎやかになる峠も、この時期は踏み後も少なく、寂しさが漂っていた。案内の標識が雪の中から頭を出したところで、今年の雪の多さをうかがい知ることができる。一息入れて真の谷からの登り返しに備える。
残雪に伸びた樹林の陰に、夕暮れの気配を感じながら、丸山への急登に耐える。適度な柔らかさを保っている雪面はアイゼンを必要とせず、キックステップで足掛かりを得ながら登ることができる。16:25、山頂に到着する。ピークハントが目的で登っているわけでもないが、やはり山頂に立つと何ともいえぬ充実感に浸ることができる。当初は夕日のテラスで野営の予定だったが、日が落ちるまでにテント設営などしなければならないことがたくさんあるので、丸山周辺に平地を捜し野営地とする。
夕方になり少し風が出てきたものの、実に穏やかな夕暮れだ。西の空が赤みがかったと思うとすぐに暗くなってしまった。琵琶湖周辺の町の夜景がきれいだ。夕食をしながら8時過ぎまで山談義に花が咲く。おでん、ソウセージのボイル、パスタ、野菜たくさんの鍋、うどんなどなど、お腹いっぱいになった。それほどの冷え込みもなく、シュラフに潜り込むとすぐに目を閉じてしまった。
鹿の鳴き声で目が覚めるが、日の出までにはもう少し時間があるので、気を許してまた眠ってしまったようだ。日の出の撮影は、太陽が地平線から顔を出して数分が勝負だが、目が覚めるのが少し遅くなり、あわてて丸山に駆けつけるが、時すでに遅し。しかし、谷間に漂う朝霧が、山岳の朝を特徴づけていた。
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2006年3月25日26日 Copyright (C) 2006 k.kanamaru. All Rights Reserved. home |