笠ケ岳 2002.09.22,23 No.173
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■笠ケ岳 No.173 ハリマオ、隊長 ■2002年9月21日 ■2002年9月23日 さて二日目になった。5時過ぎに食事の準備を始めた。朝はやはり暖かいものがいい。パンがあればコーンスープがいいが、今朝はアルファ米のかに雑炊にした。テントの中でゆっくりと食事を済ませ、コーヒーを飲んだ。しかし、日の出の時刻は過ぎているが、テント場は依然としてガスに包まれている。下山があるので出発をあまり遅らせたくはないが、テントが露に濡れていて撤収が難儀である。少しでも晴れて風が吹けば、露が落ちてくれるが、かといって時間をもてあましても拍子抜けしてしまう。「えいやー」とテントを撤収し山頂に向かうことにする。水の確保に小屋に立ち寄ったが、宿泊者は出発した後で閑散としていた。雨に濡れたテント一式を詰め込んだザックが重く感じられる。しかし、登りで消耗した体力も、一晩休めばある程度は回復してくれる。回復の度合いは年齢に比例するようだが。とにかく小屋から13分で山頂に立てた。ガスの中である。晴れ男のハリマオさんがいてもガスが晴れそうにないと、わずかの間だがガスが晴れてくれ、山頂付近の様子が確認できた。山頂を後にしてしばらくすると、晴れ間も見え始め天気が回復するかに見えたが、晴れたのはそのときだけだった。
雷鳥岩までは約二時間の行程である。距離はないが岩場が多いので時間がかかる。おそらく稜線からの展望は何度も立ち止まりたくなるほどであろうが、すべてがガスに覆われ、変化が見られるのは高度計のみである。
雷鳥岩とクリヤの頭は、稜線上でフタコブラクダのこぶのようになっている。東側は谷から一気に数百メートル切り立ているようだがガスで確認ができない。この稜線歩きの醍醐味はこのあたりだろうが、悔しい思いをして雷鳥岩を後にした。2000mあたりの水場まで降下して少し早い目の昼食にする。登山道は悪路である。カルスト地形に見られる登山道のようで、地面から岩がつきだしていて、これに乗ると滑るので、不自然な格好でバランスをとりながらこの岩をさけて歩くのは難儀である。余計な力が入り体力が消耗するのは確かだが、なりよりも精神的にもストレスがたまるので疲れるのも早い。結局、山頂付近から下山するまでは誰にも会わなかった。こんな時はクマと会う確率も高くなる。カメラバック取り付けたベルの音が頼もしく感じられた。 このコースは、約6時間かけて標高差1900mを降りる、難路であることが確認できた。登山口到着と時を同じくして先を降りていたご夫婦に追いついたが、あまり利用されていないのかもしれない。新穂高温泉までもどるバスの時刻が気になったが、一息ついた頃にバスがやってきた。その後、無料の温泉で汗を流し、目が飛び出るほどの駐車料金を支払って、帰路についた。東海北陸道は渋滞していた。
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