2021年7月29日〜8月1日 第3日目 No.1375

剱沢 別山の岩場中央稜から別山北峰  Page1

【行程】

2021年7月30日 No.1374
剣沢テント〜岩壁取り付き13:15〜別山北峰17:40〜剱沢テント場18:30
撮影機材 OLYMPUS TG5 GoPro9

YouTubeバージョンはこちらですhttps://youtu.be/aLJxPkGXUdk

【概要】

壮絶な二日目が終わり昨夜は、帰るなりテントに潜り込みコーヒーとパンで食事してすぐにシュラフに潜り込んだ。6時までぐっすりと眠った。午前中は剱沢でまったりと過ごした。心にゆとり、体力回復。少し元気が出てきたので午後から、目の前にそびえている別山岩場をやることにした。「日本登山大系」ではトポの記載はないが、少し紹介されて岩場だ。文部科学省登山研修所の岩場の訓練場らしい。

剱沢で半日まったり

こんなにまったりしたのは初めてだった。昨日の登攀の影響で、午前中は肉体的な疲労感と心の充実感同居していた。穏やかなテント場だった。テントをたたみ帰途につく人、意気揚々とテント場に乗り込んで来る人、こんな状況を見れたのは初めてだ。いつも計画はタイトで無駄がない。剣を見ながらまったり時間を楽しんでいると、心も体も充電され、また山に登りたくなってくる。あれだけ過酷で辛かったのに、辛かったことはすぐに忘れてしまうようだ。
岩壁に咲くミヤマダイコンソウ
別山の岩場
雷鳥
アオノツガザクラ
雷鳥
チングルマ
剱岳

別山の岩場

ここの岩場はルートがいくつかあるようだが、トポがないのでルートは不明瞭だった。出発時に先行者からの落石が心配されたのか、我々が出発すると県警?研修所の人の人が飛んできて、アプローチの方法を親切に教えてくれた。この岩場は文部科学省登山研修所の訓練の場だそうで、中央稜を登るというと、登ってもらえるのは嬉しいといっていた。もちろん指導のルールはあると思うが、登山者の立場に立って、登攀の楽しさを共有する観点で接してくれる県警のスタッフはさすがだと思った。

テント場から約30分で中央稜とおぼしき取り付きに到着。リングボルトが2本、ハンガーが1個設置されていた。多分ここだろう、と勝手に判断しここから登り始めることにした。
剱沢を俯瞰
落石を避け指示通りハイマツ帯から回り込む

日本登山大系では

「別山岩場」は別山北面の剱沢に面した露岩部のこと。いつごろから登られるようになったのか定かではない。最近では文部科学相の登山研修の岩登り研修の場になっているようだ。書籍で「立山連峰」(文部省登山研修所)があるようだ。

日本登山大系では 中央稜(Ⅲ 150m) 右岩稜(Ⅳ+ 100m)が解説されいるがトポがない。中央稜(Ⅲ 150m)は「末端左寄りのクラックに取り付き、右上へ、バンド、スラブ、またバンドと登ってガレた稜線に出る」(引用)と書いてある。多分我々は中央稜を登っていると思う。
中央稜 取り付き
登攀準備
1ピッチ目クラックから右上する

1ピッチ目

出だしのクラックは簡単だがバンドを右上せずにハンドのクラックに入ると難しい。

2ピッチ目

2ピッチ目は解説通りスラブ。フリクションはよく効いている。
このクラック難し バンドを右上すれば簡単だが
2ピッチ目

3ピッチ目

我々はバンドを登ったが、Gチームは右のフィンガークラックに入った。これはかなりむずそう。突破するのに時間がかかっていた。

2ピッチ目は解説通りスラブ。フリクションはよく効いている。
雷鳥のうんこらしい
左はバンドルート 右がフィンガークラック