2020年7月2日 No.1294
八経ケ岳・弥山の登山 Page2
弥山
山頂部は平坦で、トウヒ、シラビソが立ち枯れ、広葉樹も樹高がないので開けた雰囲気だ。北アルプスの劔岳の山頂に奈良時代の錫杖が見つかったが、この弥山でも奈良時代の土師器が見つかっている。山岳仏教が始まったのが奈良時代なので、かなり歴史のある山で、54番の靡がある。 1850m お腹がすいたので神社の前で昼食をとった。風も弱く穏やかで過ごしやすい。すると茶色い鳥が梢にとまった。ホオジロに似るがよく見ると違う。何だろう、撮影ができたので宿題を持ち帰った。アカゲラが近く鳴いたが、直ぐに飛び去った。さてこれから、八経ケ岳を往復するが、この時期のお目当てはオオヤマレンゲだ。トウヒ、シラビソ林の低木層に自生し、ここはある程度密集しているので、国の天然記念物に指定され保護されている。






カヤクグリ
カヤクグリはイワヒバリ科でハイマツ帯にいるようだが、この山で何羽か見かけた。今年の三月に室生山地で見かけ、夏はハイマツ帯まで行くのだろうか、近くのハイマツ帯は南アルプスだが、とその時は思ったが、どうやら大峰が避暑地になったいるようだ。


オオヤマレンゲ
気品のあるモクレン科の樹木だ。和名はこの大峰山に由来し、花の形が蓮の花に似ているからだそうで、天女花ともいわれる。まだ少しつぼみもあったが、花は見頃だった。山地の1000mから2000mに自生するようなのでここはほぼ上限だ。ミヤマキリシマが咲く頃に九重に行ったときに何度か見たことがある。花の命は短くて直ぐに茶色になってしまう。






八経ケ岳
標高1915m、紀伊山地の最高峰だ。これまでに何度か山頂は踏んでいるが、展望に恵まれ幸運だった。殆どがオオヤマレンゲの咲く梅雨の時期に来ているので、展望に恵まれた記憶がなかった。山頂付近のトウヒの立ち枯れは、大台ヶ原を思い起こす。釈迦まで稜線を目で追ってみた。弥山でテント泊し釈迦まで行ってみたくなった。
十数年ぶりに、青空の下でオオヤマレンゲを見ることができ、改めて大峰山の魅力に惹かれた。帰路、少しのコアジサイが咲き残っていた。来年も又、七夕が近づくとオオヤマレンゲが気になるだろうか。



