■堂倉山(大台ヶ原) 2020年5月28日 No.1287 |
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| ページ1 | ページ2 | 概要 新緑の風景写真はこの時期に限られるので、三重県の山の取材で東奔西走している。願わくば、花と野鳥の撮影もしたいが、自然の摂理に従うしかない。しかし今日は、カケスの撮影ができたので、これでひとつ課題を達成できた。今年の大台ケ原のシロヤシオは全く駄目で、花芽が殆どなかった。花の時期はもう少し後だが、今年は期待できそうにない。堂倉山周辺のシャクナゲは花が少なくほぼ終盤だった。花の収穫がなくとぼとぼと引き返そうとしたところ、カケスが写真を撮らせてくれた。実は前日の鎌ケ岳で目の前の枝にとまってくれたが、逃げられた悔しさが尾を引いてきた。 大台ヶ原は遊歩道が整備され歩きやすいので、ハーカーが多く他の山域とは違った雰囲気がある。この日は野鳥の観察が多く、全員が三脚をもってグループで歩いていた。大台ヶ原は植物帯の垂直分布からみると、山地帯の上部、亜高山帯の下部にあたる。針葉樹はウラジロモミ、トウヒが主体で、広葉樹はブナ、ヒメシャラ、ミズナラ、ナナカマド、リョウブで、カエデ類はコハウチハカエデ、オオイタヤメイゲツ、コミネカエデなどだ。林床にはミヤコザサが広がっている。歩いていても気持ちがいい。 この日はまず野鳥の観察に適した尾鷲辻へ向かった。チョチョリチョチョリと鳴いているが姿は見られなかった。おそらくメボソムシクイだろう。コゲラが飛んだのでなんとか1枚ゲットした。尾鷲辻まで行くが人がよく通るのでなかなか野鳥が寄らない。堂倉はしばらくいっていなかったので足を伸ばすことにした。
尾鷲道に入ると殆ど人がいなくなった。木々の新緑がまぶしく鮮やかだ。鳥たちも活発で、ヒガラ、シジュウカラはどこにでもいる。ミソサザイに混ざって、コマドリの声が聞こえたので、谷に下りてしばらく待ったが姿を見せてくれなかった。ミソサザイはなんとかゲットできた。 シロヤシオの花は見頃だったが、花を付けた株が少なかった。堂倉のシャクナゲを期待したが残念ながら完全に裏年だった。
巨木が多いので倒木も多く、明るく開けたところは、モミ、トウヒの次の世代が育っていた。こういう所は、野鳥の観察がしやすくて、アカゲラ、アオゲラを追いかけたが、撮影はできなかった。そうこうしているうちにカケスが表れた。朝から2度ほど見ているが撮影チャンスはなかった。3度目の正直で、3回ほど撮影シャンスが訪れたので霧中にシャッターを切った。 堂倉は展望のない山で、シャクナゲが多いので出かけるが、残念ながら今期は花はすでに終わっていて、しかも、花を付けた株はごく少数だった。
できれば亜高山帯の鳥を撮りたかったが、カケスが撮影できたので満足して帰路についた。帰りは展望写真とシロヤシオに期待し正木嶺経由で帰った。展望写真はいい雲が出ていたので様になる写真になったが、シロヤシオは全く駄目だった。花期的にはいい頃だが、花芽が殆ど見られなかった。どうやら今年はお休みのようだ。しかり力を蓄えて来年は満開の花を咲かせてほしいものだ。
| ページ1 | ページ2 | 機材 OLYMPUS E-M1U、E-M5V 12-40mmf2.8pro、40-150mm、Lumix Leica100-400mm | |
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