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■三国岳(鈴鹿)  2020年4月19日 No.1277
〜誰もいないだろう山域を選んだが、ヒルがいた〜
【行程】
時山8:30〜ダイラ散策〜阿蘇谷分岐11:20〜昼食休憩〜三角点12:00〜三国岳12:20〜烏帽子岳縦走路〜鉄塔13:35〜時山分岐14:00〜時山14:50 累積標高775m 距離9.2km 6h35m

概要 春の花と野鳥にあいに時山から入山。ガイドブック「三重県の山」の取材はもちろん三重県側からの入山だが、今回は岐阜の時山から入山した。現在、三重県の山の重版の情報確認をしている。オオルリがそろそろやってくる頃なので期待しながら阿蘇谷を進んだ。谷筋はネコノメソウが多く、苔むした岩が転がる渓流は見応えがあったが、気がつくとヒルが這い上がっていた。油断のできない季節になってきた。ミソサザイの鳴き声が谷に響き、ダイラにあがると、ヤマガラ、オオルリ、アカゲラ、カケスの鳴き声が確認できたが姿を捉えられず。撮影はアカゲラのみとなった。カタクリのつぼみがちらほら、樹木は山桜とオオカメノキが見頃だった。稜線ではイワウチワ、カタクリ、ミツバツツジ、アセビ、タムシバが花を開き、シャクナゲはつぼみを膨らませていた。

登山道の阿蘇谷(あんぞたに)から入る。苔むした雰囲気のよい谷だが、炭焼小屋跡、電線のない送電柱、サンヤ跡、ワサビ田など、生活の歴史が感じられる。サンヤとよばれるところは焼き場だそうで、他とは違う雰囲気を感じた。

 

阿蘇谷

  

雨の跡なので岩がよく滑った。気温が低かったのでヤマヒルのことを忘れていたが、少し違和感を感じたので足下を見ると3ヒルが靴下に付いていた。いよいよこの季節だなと思い谷を登った。

 
ワサビ田

ワサビ田のあたりで足首に少し、かゆみを感じたので確かめてみると、1ヒル、2ヒル、3ヒル・・・。今年もお出ましだ。苔むす谷なので当然だろう。しかし、気温が低いので活動が鈍かった。谷が浅くなりやがて、ダイラに上がった。ミソサザイが相変わらず、鳴き声が谷に響く美声をはりあげている。樹木の芽吹きが始まり、春が感じられる。足下を見るとカタクリが、つぼみを膨らませていた。


ダイラ


タチネコノメ  ニッコウネコノメ?

谷離れるとオオルリの鳴き声が聞こえだした。今年、初めて聴いた。姿を見たかったが残念ながら視界には入らなかった。替わってキツツキの鳴き声が聞こえだした。コゲラかアカゲラと思い探してみると、アカゲラだった。少し距離が遠く、おまけに望遠レンズを忘れたので、200m(35ミリ換算で400m)に電子ズームで対処した。

  
ヤマザクラ  オオカメノキ


アカゲラ

稜線に上がると風が強かった。風裏で少し早い昼食にした。おにぎりを頬張っていると目の前にアカゲラが止まった。チャンスと思いカメラに手をかけると飛び去った。野鳥の撮影はこんなものだ。一日歩いてチャンスは数回で、そのうちシャッターを押せるのが約半分だ。歩きながらの撮影はこんなものだ。専門に撮りたいなら、声の聞こえるところでじっと待つのが得策だろう。しかしそうなると登山はできない。


ダイラと阿蘇谷

稜線に上がると植物相が変わる。カタクリ、シハイスミレ、イワウチワなど、樹木はミツバツツジが鮮やかだ。タムシバもたくさん白い花を付けていた。シャクナゲは咲き始めだ。カタクリはまだまだつぼみが多く、日当たりの良いところで開花株が少しあった。ミツバツツジは鈴鹿では、何種類かあるが花と葉をよく観察しなかったので判らない。

 
左:烏帽子岳    右:三国岳を振り返る

山頂に上がると風が強かった。三国岳は複合的な山頂で、三角点、三県の県境、最高点からなる。そのまま引き返した方が早く下山できそうだが、ヒルが居るし、滑りやすい事を考え、烏帽子尾根で下る事にした。県境縦走路といっても、なかなかマイナーな稜線で、やせ尾根のアップダウンがある。こういう所はシャクナゲが多い。ブナも少しある。カタクリが意外と多い。所々に展望が開けている。足下で所々に咲くシハイスミレ、カタクリ、キランソウ、樹木ではミツバツツジ、タムシバを見ながら歩いていると楽しい。山腹では新緑が始まり、山桜が目立った。

  
シャクナゲ   ミツバツツジ

  
カタクリ   タムシバ


アセビ

 
藤原、御池       烏帽子岳


カタクリ

時山分岐まで来たが、シャクナゲがまだ咲いていなかったで烏帽子岳の山頂はパスしてそのまま時山に下った。鉄塔の巡視路にもなっていた、歩きやすかった。

 
キランソウ   イワウチワ


ユズリハ

機材  OLYMPUS E-M1U  12-200mm