
赤城城趾

右:鉱山資料館


一族山の登山ルートは四方からあるが、メインはやはり布引の滝がある、布引谷に沿ったコースだろう。 山はもちろん展望がある方がいいが、そればかりでは深みがない。とりわけこの山域は、林業が盛んで山には殆ど自然林がなくなっている。事業で歩道が整備され自然林が少し残っているが、訪れる登山者が少なく、整備された歩道が荒れ始めている。

荒滝

日本滝百選「布引の滝」

左:登山口 右:小滝
布引谷のルートは昔から、隣村と結ぶ生活道路だったようで、随所に石積みで道が整備されていて、今のしかりと残っている。谷には苔むした岩が転がり、趣がある。最近、トレランが行われたようで、ルートがしっかりとしていた。

布引谷登山道

峠からの尾根ルートもトレランで使われたようで、踏み跡がしっかりして歩きやすかった。尾根の途中で少し展望が開けるところがあり、北山川流域と赤木地区も俯瞰できた。山と渓谷3月号は山城がテーマなので、早く山を下りて、城址と一族山を撮影したい。

左:北山川流域の集落 右:赤木地区

帰りは自然林コースで下った。カエデが色づいていた。



ユズリハ
ユズリハが多く、緑の葉と紅葉のマッチングが面白かった。暖かいのでモチツツジが咲いていた。林道に沿って降りるとナベラ滝が見られる。水量が少なかったが、なめた滝が続いている。

モチツツジ
熊野の地質の特徴だが、あちらこちらで柱状節理が見られる。この地域は尾鷲にかけてカルデラが3つほどあったようで、火山噴火で火山灰が凝結したのだろう。

柱状節理
あまり日が傾くと撮影ができなくなるので、急いで赤木城址にもどった。このあと、棚田の撮影があるので、慌てて山を入れた写真をとった。山容がどうもおかしいなとは思いつつ撮影を続けた。家に帰りgoogleでシミュレーションすると、なんと、180度反対の山を一族山と間違って撮影したようだ。原稿の締め切りが迫っているので、仕方なく次の日も熊野を往復することになった。
機材 Sony α7U 24-70mm、OLYMPUS E-M1U