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イントロダクション ピークハントが目的なら最短距離の望岳台からのピストンがいいが、登山日が遠征の中日となり時間的ゆとりができたこと、また、霧予報なので展望よりも花の照準を合わせうべく、昨日同様、十勝温泉からピストンすることにした。十勝岳の山腹は溶岩が転がり、メアカンキンバイの黄色い花が溶岩の黒色に映えていた。キバナシャクナゲ、イワウメ、イワヒゲが多いのは、同類の火山の山である八ッ岳に似ている。
花の百名山で田中澄江は、「十勝岳にはまことに花が少ない。花のない山は私には苦手である。ただ乾いた石だけを見つめて歩く。わずかに望岳台の周辺にウラジロタデとイワブクロを見るばかり。」とまとめている。それで十勝岳の花がイワブクロとなったようだ。火山系の山の岩場や砂礫地を好む高山植物で、日本アルプスでは見かけない。花がないので火山の記述の半分くらいを費やしている。当然我々も、火山の噴火についてはリスク要因として頭の隅にあった。1925年に大爆発し死者144名を出している。1962年 の爆発では死者5名。その後も断続的に火山活動が続いている。

右:イソツツジ
怖い物見たさで、生々しい火山活動の痕跡を見るのもいが、天気予報が芳しくない展望登山から花見登山へ切り替えた。望岳台から入らず、少し距離が長くなるが昨日と同じ十勝温泉から入ることにした。まずは上富良野岳まで登ると稜線出でる。そこからが花が多いようだ。

左:エゾシモツケ
上富良野分岐までは昨日と同じで、分岐からは沢に沿ってハイマツ帯を登っていく。ここでもエゾシマリスを見かけた。木製の階段で整備されていて歩きやすいが傾斜がきつい。一気に1800mまで高度を上げていく。左手には安政火口が俯瞰できた。

安政火口

上富良野岳までの急坂
稜線に出でると傾斜はゆるんだ。上富良野岳の山腹には雪渓が残り、その周辺には花がたくさんあり、特に目立ったのはキバナシャクナゲだった。

右:キバナシャクナゲ

右:キバナシャクナゲ
山頂直下の岩壁にはイワウメ、イワヒゲがたくさん咲いていた。 上富良野岳からはまずまずの眺望が得られた。

左:岩壁に咲くイワウメ 右:上富良野岳

上富良野岳からの眺望
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Camera E-M5U &PENF lens12-40mm &114-150mm
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