
ゴロ谷


第1尾根 30分ほどで第1尾根の末端に到着。さてどこから取り付くか。どの尾根もひとつや二つは癖がある。1尾根も取り付いてみるとすぐに岩壁に突き当たった。巻を探すが適当な所がない。ルンゼ状の溝を強引に突破。尾根の末端所処理すれば後は快適だった。肝心の紅葉だがやはり、モミジは良くないが、シロモジ、シラキ、ヤマボウシなどが健闘していた。ケヤキ、ミズナラ、シデ、カエデなどの落葉広葉樹林が続く。

シラキ
尾根の傾斜は中間部で一旦緩むが、後半部で強くなり、最後の標高差300mが踏ん張りどころだ。これはどの尾根も皆同じだ。後半部は、オオイタヤメイゲツが多くなるが、葉は枯れかかっていて、いい色にはなっていなかった。そのなかで、コマユミがいい色を出していた。さすがは、ニシキギ科の樹木だ。ニシキギは漢字で「錦木」と書き、紅葉の印象からとられたようだ。

コマユミ ヤマボウシ
斜面の上部は転石帯に入る。苔むして安定しているようだが、浮き石も多く、落石の原因にもなる。グループなら距離をあけない、または、ルートをかえる必要がある。傾斜がきついのでジグザグに高度を稼ぎテーブルランドへ這い上がった。ガスで展望は良くなかった。とりあえず山頂に向かった。

ケヤキ オオイタヤメイゲツ
御池岳、奥ノ平、ボタンブチ 10時過ぎに山頂に到着した。2,3のパーティーが山頂でくつろいでいた。我々も少し休憩。山を始めた頃は昼食が楽しみで、インスタント麺を作ったりしてどっしりと構えていたが、最近では、昼も行動食程度になってしまった。アルパイン山行の経験を積むにつれ、生活道具は極力持たないようになってきた。ザックの中は、パンと飲み物、カッパ、ヘッデン、無線機、ロープ、ハーネス、スリング、登攀ギア類など。カメラはこの日はミラーレス2台、レンズ+2本。

ボタンブチへ 幸助の池
カメラの話題。ここぞというときは、sonyのフルサイズ機を使うが、それ以外はミラーレスを使っている。今回はカメラボディーは、オリンパスE-M1、LumixGX7を使用。中望遠は明るいレンズを持ってきたが、フォーサーズにしては重い。そこで最近買ったのが、Lumix12-60mm、フルサイズ換算で24-120mmということで、すこぶる使い勝手がいいし、少し絞れば、かりっとした解像度が得られる。色もいい。今回、E-M1にこれを装着した撮ってみた。まずまず。やはり山は軽いシステム構成が有利。年と共に。

奥ノ平の草原
奥の平を経由してボタンブブチに下った。ついでに幸助の池に立ち寄る。木々が落葉したこの時期、樹林に静かに佇んでいた。晩秋の情景がよく似合う。

ボタンブチからゴロ谷を俯瞰
ボタンブチに立ち、ゴロ谷を見下ろす。これから下る第4尾根を目でトレースする。昨年ほどの彩りはないが、中腹行きが紅葉の見頃らしい。天狗の鼻の少し立ち寄り、西側から下り始めた。

第4尾根の紅葉

ボタンブチ ゴロ谷
第4尾根の中間部でNさんのケルンに墓参。ブナやミズナラ、モミジのきれいな所だ。シラキとシロモジがきれいに色づいていた。4尾根に戻り30分でゴロ谷まで降りた。

カジカエデ シラキ

第4尾根
ゴロ谷に戻ったところで少し休憩。石を立てる遊び「すとんバランシング」に興じる。これは面白い。岩石の種類が多く、石を見ているだけで面白。この辺りは美濃帯で、石灰岩、チャート、緑色岩類、熱変成をうけた結晶片岩などの変成岩、砂岩、泥岩が見られた。

ストンバランシングで遊ぶ ゴロ谷

シロモジ、オオモミジ、ウリハダカエデ シロモジ
御池橋に戻るとまだ13時を過ぎたところだった。今日も7km+-800mの行程で、早い上がりだった。