■前尾根@藤内壁(御在所岳@鈴鹿)2012年9月15日 No.691 じんじんさん、とっちゃん、隊長、うさぎ プロローグ 週末ごとに天気が崩れ、又今週も、台風が秋雨前線を刺激し、芳しくない予報になっている。遠征をしたかったが中日に仕事が入り、連休が分断された。台風接近に伴い連休後半は荒天が予想されるため、初日に藤内に行くことにしたが、午前中は雨の予報。しかし、しかしあきらめきれない。来月初旬はクライミングのメッカ、谷川岳の予定が入っているので、岩の感覚を維持したい。天候も悪く条件が悪いので、企画はしなかったが、じんじんさんと、とっちゃんが参加した。チーム力をあげるには、普段からの地道なトレーニングは欠かせない。 アプローチ 天気予報を見て、裏道登山口11時30分の集合とした。朝から雨の予報だったので、登山口周辺に駐車できた。到着を待って12時に歩き始めた。気温は低いが湿度が高いので少し歩くと息苦しくなってくる。長い間工事が続いていた堰堤がやっと完成したようだ。しばらく進むと、黄色いヘルメットをかぶった数名のパーティーが降りてきた。先頭は今年、御池の不明者捜索で何度も顔を合わせたKさんだった。話を聞くと、この山域に入った年配の男性が帰らないとのこと。早速、無線の周波数を教えてもらいワッチすることに。藤内小屋まで上がると汗がしたたり落ちてきた。無線機でIさんにコンタクト、状況を教えてもらう。とりあえず今日は、前尾根の予定が入っているので、出来る範囲で捜索に協力することにした。 P7 1ピッチ目 前尾根P7の取り付きに到着し時計を見るとすでに13時20分になってきた。P2まで通したいが、壁も塗れているし4人パーティーなのでどうなるかわからない。ガスで壁が濡れているが、なんとかなりそうだ。準備をしていると単独登山者が迷い込んできた。どこへ行くのは聞いても返事がはっきりとしない。装備がないので前尾根は無理。雨に濡れた藤内沢も危険だ。引き返すように促す。1ピッチ目は残置はあるが、スリップに備えて途中にカムを入れて万全を期す。無難にリードし、セカンドの確保。1ピッチ目のテラスが狭いので4人は窮屈だ。50mダブル2本でやりくりするが、じんじんさんがロープの扱いに慣れていないので、四苦八苦。うさぎのフォローをしていると、いきなりテンション。足が滑るようだ。グレード的にはW+だが、普段から日陰になるところなので、雨に濡れると滑りやすくなる。曖昧なスタンスでは駄目だ。じんじんさんは、初めてのコースだが、1ピッチ目を無事クリア。 P7 2ピッチ目 先にも書いたがテラスが狭いので、4人は窮屈だ。ロープをたたまないと居場所がない。やはり4人になると2パーティーに分かれた方が効率が良さそうだ。樹林帯を抜けリッジに上がると展望が開ける。ちょうどガスも晴れて展望が開けて。この高度感はクライミングの醍醐味だ。兎は背が低いので、リッジへ上がる1歩がうまくいかない。ちょっとしたムーブで力の入り方が変わるので、いろいろと試しているようだ。 じんじんさん、核心は簡単にクリアするも、ロープをZクリップしてしまい、難儀する。 3ピッチ目は出だしだけをフォローする。リーチのないうさぎが、最初の一手に苦労する。 P6 さてP6ので出しは、リッジがW、フェースがX、クラックが5.9NPだが、壁が濡れているのでリッジを登ることにした。特に難しくはないが、リーチがないと終了点手前でもたつく。うさぎがいろいろとムーブを試しているうちにテンション。いろいろと試すと勉強になる。それから、チムニーの上のフェースは短いが、濡れていると慎重になる。念のために確保。 P5 さてP5は北谷側の凹角ルートを登る。最下部から行くと3ピッチなので時間がかかる。グレード的にはV〜Wだが、プロテクションはNP。中間サイズでOKだ。 P5を終了しコルで休憩していると、ガスと風が出だした。どうも天気が崩れそうだ。時計を見ると4時30分。 ヤグラのコルまで行くには時間がない。懸垂も4人なので時間がかかるが、雨が降り出すと登攀が難しくなることが予測されるので、やはり懸垂で引き返すことにした。案の定、懸垂を始めると雨があたりだした。ロープが濡れだしたので滑りが悪い。しかし、悪条件の時こそ冷静が行動が求められる。特に懸垂下降はミスは一つも許されない。いつもの慣れた操作だが、お互いの確認をしっかりとした。3ピッチで下降し、6,7は巻きで下った。出合まで降りるとすでに薄暗くなっていた。
藤内小屋は、山岳会の人たちで大賑わいだ。すでに暗くなりヘッデンがないと歩けない。これで雨に降られるといやだが、 大丈夫なようだ。登山口から見る夜景がきれいだった。 完 |
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