鬼が牙@石水渓(鈴鹿) クライミング 2012年6月2日 ホーム |
■鬼が牙@石水渓谷(鈴鹿)2012年6月2日 No.674 うさぎ、隊長、とっちゃん 中央スラブ35m(W) アブミの練習がしたいという、うさぎ。そのためにはまず、ボルトを整備する必要がある。とりあえずアブミと水分を持って1ピッチ終了点へ。ところが終了点に到着するといきなり、バシバシ、ガツンガツンと大きな音を立てながら落石がきた。先行のパーティーが鬼が牙を目指しているみたいなので、そのパーティーが落とした物に違いない。「ラク」と大声を出して後続が居ること知らせたが、返事は帰ってこない。落石には細心の注意を払う必要があるが、もし落としてしまったら大声で知らせるべきだ。数メートル横を通過し事なきを得たが、確認はしなかったが道路まで落ちていったと思う。 *中央スラブは仮につけたルート名 ![]() ![]() 中央スラブ1ピッチ目 何度も見上げている垂直の壁で、ラインは2つあり、支点はいずれもリングボルトで、腐食が進んでいたり、打ち込みが浅かったりで、信頼性に欠ける。墜落さえしなければ使えそうだが、1,2本ペツルのボルトを設置すれば、安心して練習ができるはず。 さて2mほど上がってレッジに立つが、少しハングしているので作業が難しそうだ。ディジチェーンで身体を固定したが、15分の作業には耐えられそうにない。やはり上から懸垂で降りて作業した方がいいと判断。この壁を右から回り込むことにした。以前も偵察に行ったことがあり、古いリングボルトのルートがあることを知っていた。 右ルート1ピッチ目25m(X) さて垂壁を右手から回り込むが、スリップは滑落につながるので確保して回り込む。支点にリングボルトを1本設置した。壁に沿って落ち葉でよく滑る斜面を灌木に捕まりながら登っていくと、正面に壁が見えてくる。右ルートの1ピッチ目としておこう。最近はフリーで登ることが多くなってきているが以前は、リングボルトを打ってどこでも登っていたそうだ。その時代に整備された支点のようで、腐食が進みリングがやせ細っていた。新しいのに取り替える必要がある。実際に登った感じではXくらいはありそうなので、ハンガーボルトを設置するのがいいだろう。 ここの1ピッチ目は始めたなので、オンサイトしなければならないが、いざとなれば信頼できないリングボルトに助けてもらうことにして、とりあえず取り付いてみる。基本的にはスラブだが、多少の凹凸があるのでフリクションは得られるが、表面の粒がはがれるのでゆっくりと体重を掛け、確かめながらのムーブになった。等間隔でリングボルトが打たれているので、信頼はできないが一つ飛ばしにクリップした。ヌンチャクの数が足りなかったので。10個くらいは持ってきた方がいいだろう。帰りの懸垂で核心部にハンガーボルトを1個設置した。設置のための20分の空中作業はきつかった。とっちゃんと合流してからの2本目は、ルートがわかっているので安心してリードできた。 右ルート2ピッチ目(X) さて2ピッチ目だが、出だしは簡単だが徐々に壁が立ってくる。出だしにあったハーケンは錆びてぼろぼろになっていて、手でつまむといとも簡単に抜けてしまった。このラインはかなり古そうだ。リングボルトのリングも錆びてやせ細っている。今日はボルトを3本持ってきたがまずは、レッジの上に1本設置することにした。錆びたリングボルトを支点にしての作業なので心配だが、ペツルのハンガーボルトを設置しないと自分が懸垂で帰れないことになる。ハンマーでジャンピングをたたくこと20分、やっと10mm6cmの穴が空いた。ハンマーでボルトを打ち込みナットをしっかりと閉めた。やれやれ、これで帰れる。本日2回目の登攀ではハンガーボルトの横にリングボルトを打ち足した。次回は右の古いのを撤去しよう。終了点はこれより数メートル上だが、核心にハンガーボルトがあると安心だ。次回は終了点を整備することにしよう。 ![]() ![]() 右ルート2ピッチ目 とっちゃんと合流し2回目の登攀 ![]() ![]() 2ピッチ目、とっちゃんの登攀 ボルトを打ち込み、モンキーでナットを閉めた ![]() ![]() 安心できるペツルのハンガーボルト ![]() 石水渓谷も緑が濃くなってきた ハンガーボルトとリングボルトが整備でき、とりあえず今日はここを終了点にし、懸垂で降りることに。狭いレッジだが、何とか3人が立てた。 ![]() ![]() 整備して支点でさっそく懸垂の準備
![]() ![]() 番目にウサギが懸垂 半日だったが、支点を整備したし、登攀もまずまずの手応えがあり、充実したクライミングになった。次回は古いボルトを撤去と新しいのを設置したい。
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