2011年7月25日 藤内壁@御在所岳(鈴鹿) ホーム |
■一の壁&前尾根@御在所岳(鈴鹿)2011年7月31日 No.617 隊長、うさぎ
アプローチ 天気予報では晴れの予報だったが、山間部はぱっとしなかった。朝起きてからの天候判断だったので、出足が遅れたが、前尾根などは出だしのP7の待ち時間はないかもしれない。一の壁か前尾根か、状況を見て判断するつもりでとりあえず、8時に自宅を出発した。 一の壁 一の壁まで登っていくと、数パーティーのクライマーで賑わっていた。藤内沢で先ほど、2パーティー降りてきたので状況を聞くと、もう降りてくるとのことだった。どこかの山岳会らしく、登攀が終わり帰り支度をしているところだった。この団体さんが降りれば、3人パーティと我々2人パーティだけになりそうだった。中尾根の方からも声が聞こえていたがガスで確認できなかった。1の壁下にザックがデポしてあったので、バットレスあたりをやっているのだろう。 2ルート 3人パーティーが3ルートに取り付いたので、われわれはまず、2ルート(W)でウォームアップすることにした。雨はまだ降り出していなかったが、壁がガスで濡れたような状態になっていた。スタンスに足を乗せると微妙に滑るので、とにかく今日は慎重にならざるを得ない。何度かチョークをつけながらリードする。岩の濡れを警戒するあまり、全体的に体が縮こまり、ムーブ小さくなっているのがわかる。 3ルート 先ほどの3人パーティが登り終えたので、2ルートに続き、3ルート(W+)を登る。若干グレードが上がるが、2ルートとそれほど変わらない。強いて言うならスタンス、ホールドが若干細かい部分があるのと、距離が少し長くなることだろうか。 ガスが濃くなり高度感がわからない。うさぎは前回、2回ほどロープが止まるところがあったが、今回は、スムーズに終了点まで登り切った。上から見ていると前回よりも壁から体が離れ、よく壁を観察しているようだった。
左ルート 3ルートもスイスイと登攀できたので、今度は左ルートに挑戦。ところがこのあたりからぽつぽつと雨が当たり出した。しかしすでに、登攀モードに入っているので止まらない。2つ目の支点にヌンチャクをかけたところで、雨が降り出した。懸垂で撤退しようかとも思ったが、あまりひどくなりそうになかったので、そのまま登攀を続行した。もちろん、濡れた岩はよく滑るので、チョークをつけながらだましだまし登った。一度もフォールしたことがないルートだが、リードとなると勝手が違うし、しかも岩が濡れている。とにかく慎重にスタンスとホールドをとり、終了点まで登った。滑りを警戒するあまり、どうも体が縮こまり、ムーブが小さくなっているのが自分でもわかった。さて、うさぎは左ルート初挑戦になる。しかも最悪の条件で、チョークバックも持っていない。1,2度はテンションかかるだろうと思いきや、すんなりと一発クリア。恐るべし。3ルートよりも簡単で登りやすかったそうだ。そうなると次の目標は4ルート(Y)だが、私がまだリードできない。 前尾根P7 ぽつぽつと降り出した雨が降りやまないのでとりあえず、一の壁を退散し前尾根に行くことにした。 前尾根に行ったところで岩は濡れているが、P7が貸し切りできるので、とりあえずP7の取り付きまで移動した。やはり岩は濡れていて、しかもクラックなので滑りやすい。登り始めるとやはりよく滑る。セカンドならいいが、リードで落ちるとやばいところだ。仕方がないので、念のためにカムを入れ大事をとった。上部でも、もう一カ所カムを入れた。やはりクラックはカムが有効だ。 Tピッチ終了点で確保し、さて次はセカンドのうさぎだ。P7の1ピッチ目はグレードがXだし、クラックは初めてなので、少し苦戦するだろうと思いきや、カムをつかんでぐいぐいと登ってきた。おいおい、その手を使うとA0だが、今日は岩がツルツルと滑るので許してあげよう。 P7の2ピッチ目のポイントは、一段上のリッジへ乗るところだ。陰鬱な樹林の岩から一気に、高度感のある展望の良いリッジに飛び出し、気分が高揚するところでもある。うさぎは背が低いので乗り越しが難しいだろうと思いきや、ここも一発クリア。 ところが3ピッチ目の簡単な所で足が滑りテンション。油断は禁物だ。 P6 さて次はP6(W)に進む。1ピッチ目の途中からうさぎをチムニーに向かわせ、私はそのまま終了点まで進み確保。リムニーの登攀に挑戦したが要領がわからず断念。次回の課題となった。終了点で休憩しP6で終了し巻き道で戻ることにした。ところが支点を解除中にヌンチャクを一つ落としてしまい、懸垂でチムニーに降りて回収した。余分なアルバイトだったが、登攀具などは絶対落としてはいけない。もしロープで、巻き道がないなら、誰かが来るまで帰れなくなる。 まとめ 今日は、2ルート(W)、3ルート(W+)、右ルート(X)、前尾根P7(X)、前尾根P6(W)と5本だったが、岩が濡れていたので余分な力が入り、体が小さくなったのが反省点として残った。さて次の本番は剱岳八ツ峰Cフェース。やさしいルートだが、快適に気持ちよくリードしたいと思う。完
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