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双六岳(北アルプス)2009年8月30日 No.504 隊長
〜日帰りで双六岳へ〜
新穂高温泉無料駐車場(5:13)〜笠ガ岳分岐(6:07)〜わさび平小屋(6:18)〜小池新道登山口(6:35)〜秩父沢(7:10)〜シシウドが原(8:09)〜熊の踊り場(8:32)〜(8:52)鏡平小屋(9:03)〜弓折分岐(9:55)〜(10:52)双六小屋(11:05)〜三俣分岐(11:19)〜(12:05)双六岳山頂(12:20)〜双六小屋(12:58)〜弓折分岐(13:52)〜(14:22)鏡平小屋14:45)〜小池新道登山口(16:02)〜わさび平小屋(16:18)〜新穂高温泉無料駐車場(17:24) 歩行距離28.2km 累積標高+-2000m カメラDSC-HX1
アルプス日帰りシリーズ第2弾は双六岳。前回の笠ケ岳と累積標高はほぼ同じだが、歩行距離が長い。その傾斜が緩く歩き安いということもあるが。ガイドマップのコースタイムは、上り9時間25分下り6時間30分となっている。合計が16時間となるので、日のあるうちの日帰りは無理ということになるが、なんとか12時間で往復できるように、飛ばしすぎず、適度な休憩を入れながら、ペース配分をした。天気は曇りで眺望は得られなかったが、雨には降られなかった。雷鳥にもふた家族会えたし、熊の糞も見たし、花もたくさん咲いていたし、まずまずの山行だった。

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双六小屋 双六小屋には11時前に到着できた。山頂まではコースタイムで1時間20分となっているので、ここまでは予定通り来ている。中途半端な時間なので、いつもは賑わう小屋周辺も閑散としており、スタッフが施設の整備に精を出していた。さてここまで来れば双六山頂は射程距離に入ったも同然で、気持ちの面でもかなりゆとりができてきている。石に腰を下ろし少し足腰を休めてやる。


双六小屋


トウヤクリンドウ

カール 双六小屋を後にし、ハイマツ帯をジグザグに登るとやがて傾斜がゆるみ、双六岳東端の岩の斜面が見えてくる。規模こそ黒部五郎カールには及ばないが、ハイマツ帯の中に巨石の点在する景観は実に美しい。この辺りは遅くまで雪渓が残ったいたようで、チングルマ、ミヤマダイコンソウ、ヨツバシオガマ、ハクサンイチゲなど夏の花がたくさん咲き残っていた。


チングルマ


斜面に咲くチングルマと双六谷


カールには残雪があり、まだ夏の花が咲いていた

雷鳥家族 この岩場を登り切ると、双六岳東端に乗る。まるで鯨の背中に乗ったような感じだ。砂礫地の荒涼とした地形は、双六岳特有のものだろう。この地形が700mほど続く。ガスのために展望は効かないが、風がなく静かなので、「クークー」と鳴く雷鳥家族の声がよく聞こえてきた。一定の距離さえ保っていればあまり逃げようとしない。草の実などをさかんについばんできた。

 
雷鳥家族


どこまでも続く荒涼とした地形


双六岳山頂

双六岳 荒涼とした平地をどんどん進んでいくとやがて、岩場が多くなってくる。少し登りになり、やがて山頂に到着した。先ほど単独男性と行き交ったが、静寂に包まれた山頂には誰もいなかった。石に腰を下ろし息を整えると、山頂に到着したのだという実感が湧いてきた。双六岳山頂を目指し、ただひたすら歩いてきた緊張から徐々に解き放たれていくのがわかった。時計を見ると12時を少し過ぎていた。何とか予定通りに到着できたようだ。展望はないが、いつまでもこの充実感に浸っていたい気分だ。自身三度目の双六岳山頂となったが、それぞれに違った思い出が残せた。緊張感がほぐれたのか少し空腹を感じたので、残っていたカレーパンを半分食べた。

下山 ガスの流れにより時折、展望が開け、広大なカールや双六の長く続く尾根が見え隠れしだした。カールの底からは抜け道を歩いている団体の声が響いてきた。少しだけでも見られたのでよしとしよう。雷鳥が「クークー」と鳴いている声が聞こえてきたので近づいてみると、また家族連れでえさをついばんでいた。もう少し山頂に留まっていたいが、帰路のことを考えるとあまり長居はできないので、30分ほどで山頂を退散した。


双六岳南面を覗き込む


クジラの背中のような双六岳


えさをついばむ雷鳥

  


双六岳

 山頂を後にし、巻道分岐まで降りると、先ほど山頂から見えていた2,30人ほどの団体が分岐点で集っていた。双六小屋を基点に鷲羽あたりまで遠征していたのかもしれない。荷物は軽装だった。道いっぱいに広がっているので避けて通ろうとすると、「花を踏まないで」とのこと。花は踏んでないし、避けないと通れなかっただけのことだが、唖然として返す言葉もなかった。


双六小屋

 小屋まで戻り、帰りの水を補給した。雪渓を水源としている小屋は水が無料となっているのでありがたい。登りに追い越してきた登山者がやっと小屋に到着し始めたようだった。日曜日でもあるので登山者はほとんどいないが、先ほどの団体が到着すると賑わうだろう。うどんかラーメンが食べたくなったがとりあえず、鏡平小屋まで降りることにした。

 

  
双六池                   双六岳

 稜線まで登り返し、振り返って双六岳に別れを告げる。きっとまた来るだろう。午後になりガスが流れ出し、青空も覗くようになってきた。温泉街で追い越してきたご夫婦がやっと稜線までたどり着いたようだった。今宵の宿は双六小屋だろう。西鎌尾根の稜線が見え隠れしだしたが、盟主の槍ヶ岳はとうとう顔を出さなかった。

  


弓折岳分岐

ラーメン 弓折岳分岐まで来ると鏡平まで俯瞰できるほど天気が回復してきたが、展望が開けるまでにはもう少し時間がかかりそうだった。分岐でひと息入れ、鏡平小屋まで降りた。途中で、単独の女性と斜面で行き交った。ガスが流れだし、西鎌尾根の稜線が気になるようで、しきりと展望を気にしているようだった。鏡平小屋まで戻ると誰もいなかった。売店前のベンチに座りラーメンを注文した。


西尾根

 
鏡平でラーメンを食べる

 ラーメンでお腹が落ちつけば、小池新道を下るという最後の仕事が待っている。岩や石を拾いながらの下山になるので足元に注意が必要だが、あえぎながら登るよりも楽だ。快調に下った1時間半で林道に到着。ひとまずはやれやれだが、ここからまだ1時間ちょっとの林道歩きがある。17時までに駐車場にもどりたかったが、かなわず。それでもほぼ予定通りに歩けたことがうれしかった。完


帰路の林道歩き

渋滞回避 帰路の東海北陸道だが、荘川から白鳥まで14キロの渋滞だ。これは想定内だったので、荘川で158号線にスイッチし、白鳥まで国道を利用した。それからは渋滞なしで一宮ジャンクション手前まですいすいと走ったが、ジャックション手前で4キロの渋滞。一宮木曽川ICで降りて、22号線(名岐バイパス)を走り名古屋高速にスムーズに乗ることができた。

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