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2008年9月23日 大普賢岳、山上ガ岳(大峰山系)

 

大普賢岳1780m、山上ガ岳1719m(大峰)2008年9月23日 No.462 隊長
〜先生と一緒に風になって、奥駈道を軽快にトレイル〜
和佐又ヒュッテ(7:20)〜日本岳のコル(8:18)〜小普賢岳(8:36)〜大普賢岳1780m(9:00)〜脇の宿跡(9:37)〜女人結界(阿弥陀ガ森分岐)(9:45)〜小笹の宿(10:08)〜(10:40)山上ガ岳1719m(11:08)〜小笹の宿(11:33)〜女人結界(11:56)〜大普賢岳1780m(13:04)〜和佐又ヒュッテ(14:15) 歩行距離16km 累積標高(+-)1200m 行動時間 6時間55分

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 脇の宿跡までは標高差200mの下りになるので、ここで時間を稼ぎたいところだ。新しい靴が登山靴と比べると、どうも頼りない感じがする。石の多いごつごつしたコースだが、何とか及第点をあげてもいいだろうか。下りにさしかかるとシャクナゲが目立って多くなってくる。来年の花付きはどうか気になるところだ。すると息を切らせて登ってくる若い男性トレイルランナーと行き交った。山上ガ岳と大普賢岳間の縦走者は、確認できる範囲ではこの人ただ一人だった。


大普賢岳山頂からの天望    右:弥山 左:釈迦ヶ岳

    
奥駆道の道標 (左:大普賢岳  右:脇の宿)

 鞍部から少し登り返したところに、脇の宿跡がある。ブナやミズナラに包まれた雰囲気のいい所だ。建物は何も残っていない。テントが設営できる平地が何カ所かあった。水場は確認しなかったが、少し谷を下れば確保できそうだ。

 

 少し登り返すと、「女人結界」の関所が構えている。「No women admited」と英語でも書かれている。大峰山寺の「女人禁制」に関する講釈が書かれた案内板がある。人権意識の高い現代において、女人禁制を通しているのだから、色々と物議をかもしていることだろう。この右手が阿弥陀の森らしい。コースはここで90度左に曲がり、起伏の少ない緩やかな軽快に歩ける尾根コースになる。

   
女人結界


阿弥陀の森からの穏やかな縦走路


モミやツガの樹林が続く

 竜ヶ岳(1725m)(ピークは確認しなかった)を過ぎたところに、小笹の宿があった。流水が豊富で簡単な避難小屋がある。平地もあるのでテント泊もできそうだ。ここで大峰山寺から散策に来ていた行者と男性の二人にある。少し周辺を散策し小笹の宿を後にした。ツガ、モミ、ブナが入り交じる樹林が素晴らしく、所々にあるナナカマドが鮮やかな赤い実をたくさんつけていた。


赤い実をつけたナナカマド

 
小笹の宿


樹間から見る山上ガ岳


色づき始めたオオイタヤメイゲツ

 ここまで来ると、目指す山上ガ岳がぐっと近づいてくる。緩やかなピークを二つ通過するとコースは、北に向かうようになる。樹間から山上ガ岳が見え隠れしている。緩やかに一旦下り、登り返したところが大峰山寺のある山上ガ岳だ。標高こそ最高峰の八経ガ岳に及ばないが、この山が大峰の実質上の中心になっているようだ。三角点は寺の南側で、笹原の広場になっていて、平坦で広がりがある。お花畑と書いてあるが既に花は無かった。もちろん展望もよく、右手には稲村ガ岳、遠くい弥山と釈迦ガ岳が遠望できる。奥駆道の次の宿泊地は弥山で、その次が釈迦ヶ岳ということになり、この山上ガ岳から釈迦ガ岳までが奥駆の核心部分となるところだ。奥駆道ではほとんど人に会わなかったが、山上では登山者や寺や宿坊関係の人が何人かいた。修験者がひとり、弥山の方へ向かってほら貝をふいていた。


山上ガ岳山頂から見る弥山と釈迦ガ岳


大峰山寺

 笹原に腰を下ろし、展望を楽しみながら、おにぎりとカレーパンで簡単に昼を済ませる。復路は、往路でコースの状況をつかめてので、少し気持ちにゆとりを持って歩けそうだ。寺の中を見学したり、周辺を散策し、11時過ぎに山頂を後にした。(寺の中は撮影禁止)

 帰路は少しペースを落とし、阿弥陀の森を少し散策したり、休憩を入れたりして、約2時間で大普賢岳まで戻った。分岐点で一息入れ、山頂には寄らずにそのまま下山を始した。何人かの登山者を追い越し、14時過ぎに和佐又に戻った。ヒュッテで駐車料金1000円を支払い、ヒュッテの人(女将さんかな)から秋口の状況を聞いた。この時期は登山者の少ないが10月になると多くなるらしい。バリエーション性が高く、歴史もあるので、大変興味深い山である。機会があればまた訪れたい。


尾根のブナ


和佐又ヒュッテの駐車場


カシミールにて作図し引用した

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