上平寺越の古道を登る

ガスがなかなか上がらないので、上平寺越の古道を歩いてみることにした。上平寺越の駐車場の上の待避所から古道に入る。はっきりとした踏み跡はないが、尾根にそって登ってみる。野鳥の気配が濃厚だ。アオゲラの鳴き声がして見上げると虫を探していた。ガスが濃かったので、距離は短かったがもやのかかったような写真になった。

ヤマボウシ
アオゲラ
アオゲラ

次に何やら軍団がやってきた。ツグミの鳴き声に見ている。たくさんいるのに中々姿を出さない。それどころか、こちらが少しでも体を動かすと、一斉に反応する。警戒心の強い鳥だ。こんな時はじっとしているのが得策だ。やっと姿をとらえた。お腹の模様、鳴き声、大きさから判断してツグミ系だと思うが。時期的に冬鳥のツグミではないだと思う。夏鳥が渡来の準備でもしているのか。帰って調べるとどうやらクロツグミの雌のようだ。マニュアルフォーカスでピントが甘かった。

クロツグミ雌
タマゴタケ

岩場に出ると道型がしっかり残っている。石が積まれてしっかりと作ってある。一般的な登山道ではなさそうで、参詣の道だったのかもしれない。調べてみると面白そうな。割れた古いビン、茶碗、皿などを所々で見かけた。タマゴタケ、ちょっと開きすぎだが、自然の恵みとしていただく。眼下に上平寺越の駐車場が見えている。この古道、ドライブウェイに沿ってつけられているようだ。というより、この道にそってドライブウェイが作られたのが正しい。

眼下に上平寺越の駐車場が見えている

しかしこの道、あまり歩かれていないようで、ハイイヌガヤが繁茂して歩きにくい。葉の先がとがっているので、触ると痛い。日本海側で見られる樹木だ。急な尾根はスイッチバックしながら、傾斜を緩めて作られているので、やはり一般的な登山道でなく、普通の人が歩けるように作られた道だと思う。ドライブウェイが出来た今、マニアックな登山者以外歩く人はいないだろう。

ブナ林

尾根の傾斜が緩むとブナ林になった。ドリーネに水が溜まったような池があった。こんな痩せ尾根にブナ林があるとは思わなかった。標高的にはあっても不思議ではないが。

少し晴れてきたので,ドライブウェイを上の駐車場に上がるが、ガスが流れて視界が悪い。仕方がないので、もう一度遊歩道を山頂まで上がった。

夕方の時間、比較的ガスのかからない静馬ケ原でイヌワシを待った。習志野ナンバーのご夫婦、昨日は何度か出てきたが、今日は朝から一度も見ていないとのこと。もう少し粘るそうだが、徐々にガスが降りてきた。今日は完敗だった。近いうちにリベンジしたい。