イヌワシを観察しようとすると冬季はこのルートになる。国見峠から登山者が往復していたが、積雪すると峠まで行けなくなる。冬型気圧配置はわかっていたが、予報は晴れだったので出かけてみた。


汗をかきながら急坂を登る。見上げると車道付近はガスだ視界がない。工事の音が聞こえている。そういえば11月になり所々で工事をしていた。寒気が入って標高が1100mあたりが露点になってる。山の天気の晴れマークに誘われたが、高層天気図を見てくるべきだった。冬の3000m峰を狙うときは、いつも見ていた。標高が低いと言って甘く見てはいけない。

やはり1200m付近から雲の中だった。鳥の気配は全くない。こんな天気ではイヌワシも飛ばないだろう。とりあえず観察時間は4時間ほどあるので14時まで粘ることにした。北風がまともに当たるので、しっかりと防寒はしているが体が冷えた。冬の3000m峰の登山では、気温がマイナス20度くらいまで下がるが、つねに動いているので、寒いというより痛さを感じる。もちろん、手と足先に注意が必要だ。凍傷は未然に防ぎたい。

収穫のない一日だった。南東風があれば笹又も候補になるが、今日は無理だ。少し日差しがあった、南西斜面中腹あたりにいたのかもしれない。何度も稜線を振り返りながら山を下りた。
