撮影機材を突き詰めていくと散財の沼に入り込んでしまう。私の場合、登山ガイドブックや雑誌の取材、花見ハイキング、テント縦走、バリエーションルート、クライミングなど、登山形態は多様だ。それぞれの形態に応じて、撮影対象も変わってくる。写真だけならいいが、最近では、YouTube用の動画撮影の比重が高くなってきたので、少し状況が変わってきた。この多様な形態について撮影機材のことを書き出すときりがないので、今回は、ZV-1に関してのことに限らせてもらう。

左から Lumix TX1 SONY ZV-1 GoPro9

購入の動機は、バリエーションルートやクライミングの時の撮影で、GoProを補完するのが目的で購入に踏み切った。GoProを使えば写真の撮影も可能だ。風景だけならこれで代用できそうだが、バリエーションルートやクライミングのシーン、草花の撮影、望遠効果を生かした風景撮影などには向かない。というか、そもそも画角を3段階で変えられるが、いちいちモードを変えて撮影するわけにも行かなかい。そこでZV1が登場する。これはSONYのRXシリーズをVLOGにチューニングしたカメラだ。1型センサーで明るいレンズを搭載し、マイクの性能が良くなっている。つまりは動画撮影機能を重視したカメラだ。防水や耐衝撃性はないが、何よりコンパクトで高性能だ。バリエーションルートやクライミングでGoProを補完す、質の高い映像が撮影できる。もちろん、防水や耐衝撃性が弱いことによるリスクは抱えるが。

これまでは、1型センサーを搭載したカメラとして、Lumix TX1やOLYMPUS TG5を使ってきた。写真に関しては、満足できるレベルで、Lumix TX1は25-250mmズームが魅力的だった。そしてOLYMPUS TG5は、防塵防滴、耐衝撃性に優れるので、いつもザックに忍ばせている。しかし映像の撮影となるとこれではそれは手ブレと音声に不満点が出てくる。それに 岩稜登攀でも花の撮影やローアングル撮影もするので、バリアングルモニタがほしい。これらを改善するために今回、ZV-1を購入した。

先ごろ、ミラーレス一眼のZV-E10が発売された。値段もZV-1とほぼ同じでAPSCセンサーナなので解像度が高く画質も良い。もちろんこれも検討してみた。先行発売されていたのがLumix G100で、これならフォーサーズのレンス資源が活用できる。しかしレンズ交換式となると、どうしてもコンパクト性が犠牲になる。用途としてはコンデジと同じようにコンパクトでハーネスにぶら下げて使いたい。そしてレンズ交換式だとクライミング以外で使っている、ミラーレス一眼とかぶってしまう。ということで、ZV1に落ち着いた。