2007年6月17日 南駒ヶ岳、越百山(南アルプス)

 

南駒ヶ岳2841m、越百山2613m(中央アルプス) 2007年6月17日No.412 隊長
〜誰にも会うことがなく、初夏の中央アルプスの稜線を独り占め〜
伊奈川ダム駐車場1150m(4:40)〜今朝沢林道〜越百山登山口1300m(4:57)〜南駒ヶ岳登山口1524m(5:27)〜P2411(8:11)〜P2712(9:42)〜(10:42)南駒ヶ岳2841m(11:20)〜仙涯嶺2734m()〜越百山2613m(14:17)〜越百小屋(14:56)〜 越百山登山口(17:10)〜伊奈川ダム駐車場(17:25)*累積標高差+1974m、歩行距離18.4km

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11:20、南駒ケ岳の山頂を後にする。予定通りなら、縦走に3時間。下山に3時間が平均的なコースタイムだ。それほど急ぐこともないので、稜線の歩きを楽しむつもりで出発したのだが。


南駒ヶ岳2841mを振り返る


電子国土より引用 http://cyberjapan.jp/


これから通過する仙涯嶺

山頂を後にして、徐々に高度を下げながらまずは岩場の連続する仙涯嶺を目指す。登山道は峻険な岩場を縫うように稜線の東西を縫うように付けられている。西側はおおむね雪が解けているが、問題は東側だ。まだまだしっかりと雪が残っていて、登山道がどこを通っているのかわからない。古いかすかな不明瞭なトレースがあるが、まったく頼りにできない。雪面を避けて雪のない西側に回りこむと、断崖になっているか、巨岩に行く手を阻まれる。したがって急斜面の雪面のトラバースは避けて通れない状況だ。想定外だったというか、情報収集があまかったので、残念ながらアイゼンは持ち合わせていなかった。


南駒ヶ岳稜線南側の鞍部2628mから振り向く

下降気味のトラバースを始めると、緊張が高まってくる。キックステップで何度も硬い雪面をけり込み、アイゼン替わりのストックを短くして雪面に突き刺す。確実に三点支持をしながら進む。時間はかかるが、もしスリップすれば超高速滑り台で加速するのと同じで、無傷で済むとは考えられない。3回のトラバースを繰り返し、なんとか仙涯嶺の手前まで進むことができた。快適な稜線歩きを期待したが、足元の花を見たり撮影したりのゆとりがなかった。

花は、アオノツガザクラ、イワウメ、ミネズオウが咲き始め、ハクサンイチゲやイワギキョウ、ウスユキソウは葉が出たところだ。ほとんどの花は雪解けの水を当てにして花をつけるので、高山の主な花が出揃うのはもう少し咲きになるだろう。


開花し始めたイワウメ


開花し始めたミネズオウ


ミネザクラが花盛り


越百山を見上げる

仙涯嶺の通過も残雪のためにルートが見つかりにくく、行き戻りがあった。予想以上に時間を費やし、時間ばかりが気になってしまう。これを過ぎ、いったん鞍部まで高度を落とす。ここからはルートもよくなるのでペースを上げたいところだが、足の疲労がピークに達してきたので、サプリメント(アミノバイタル)を服用する。体が徐々に高度順応し始めたことと、サプリメントの効果で少しからだが楽になってきた。鞍部からは緩やかなのぼりがしばらく続き、14:17に越百山に到着した。やれやれ。


越百山山頂2613m 手前が三角点

山頂はガスのために、何も見えず全く高度感がない。三角点と字が読み取れない山名板が、越百山の山頂の証となった。こうなれば長居は無用。越百山の山頂の空気を吸い込み、帰路につく。ひとしきり下って小屋に出た。小屋のご主人と今晩宿泊予定の年配男性の登山者が談笑していた。明日が休みなら、この小屋で一泊して、山談義に花を咲かせるのもいいだろう、時間の自由がきかないのがサラリーマン。ご主人を山情報を簡単に交換して小屋を後にした。時間がないぞ、下れや下れ。途中にはシャクナゲも咲いていたし、見所もあったと思うが、寄り道するゆとりなかった。2時間で登山口に到着。デポした子馬にまたがり、労せずに駐車場に帰れた。ブレーキが焼けこげる臭いが気になったが。


電子国土より引用 http://cyberjapan.jp/


バイカオウレン


シラビソの樹林


マイズルソウ


ユキザサ


ヤブウツギ

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